富士山は、天候(晴れ、雨、強風)、標高(五合目と山頂では気温差が理論値で約8℃差があります)、時間帯(正午、早朝)、登山ルートによって、適切な服装・装備が変わってきます。
実際、そのすべてを予測することは難しいため、あらゆる状況でも柔軟に対応できる装備を準備しておくことが安全かつ快適な登山に繋がります。
10年以上の登山経験を踏まえ、富士登山の服装・装備・持ち物リスト(簡易リスト、画像・評価付き)をまとめました☆
目次
服装・装備・持ち物の準備リスト一覧(簡易リスト)
各富士登山装備一覧に以下の重要度の評価目安も掲載しました。
(※登山スケジュール(日帰りorご来光)や登山ルートによって評価が変わるものは、複数記載あります。)
- -遭難、怪我のリスクを防ぐ最重要装備
- ◎-登山の安全性・快適性が向上する装備
- ○-登山の安全性・快適性が多少向上する装備
- △-あれば便利な装備
- ザック(リュックサック・バックパック)
- ○ ザックカバー
- ◎ ヘッドライト・ヘッドランプ
- ◎ 予備電池
- 登山靴・トレッキングシューズ
- ◎ フットスパッツ
- △ 水筒
- △ 防水スタッフバック
- △ カメラ・デジカメ
- ◎ トレッキングポール
- ◎ サングラス
- ○ 腕時計
- ◎ 富士登山ルート地図・マップ
- ○ ビニール袋
- △ トイレットペーパー
- ◎ 洗面用具
- ◎ 携帯電話
- お金(100円玉など)
- ○ 耳栓or携帯ミュージックプレイヤー
- △ 使い捨てカイロ
- ○ メガネ、コンタクト
- ○ 酸素缶
- △ サバイバルシート
- △ 履き替える靴やサンダル
服装・装備・持ち物の準備リスト一覧(画像・評価あり)
各富士登山装備一覧に以下の重要度の評価目安も掲載しました。(※登山スケジュール(日帰りorご来光)や登山ルートによって評価が変わるものは、複数記載あります。)
- -状況によっては遭難、怪我のリスクが上昇する最重要装備
- -登山の安全性・快適性に大きく影響する装備
- -登山の安全性・快適性にある程度影響する装備
- -できれば用意した方がよい装備
- -無くても問題ないがあると都合がよい
- 富士登山には、上下別の雨具(レインウェア・カッパ)を持っていきましょう(ビニールカッパ、ポンチョは×)
- 登山用の雨具がベスト
- そんなに登山・アウトドアをしないなら、レンタルが経済的(1泊2日2500円~)
- 富士登山は初心者用の上下で1万円程度のレインウェアで十分
- これから登山を始めるならレインウェアはゴアテックス製がおすすめ
腰で背負うタイプはザック背面にフレーム(アルミ合金など)が入っていて、正しく背負うと荷重が腰に乗り、肩の負担が軽減されるようになります。
- ザックの容量は日帰り20~25L、一泊小屋泊まりの場合30L程度が目安
- 普段使いを考えるならジッパー式が便利だが、登山においては雨蓋式の方が都合が良い
- 背負うタイプは腰タイプがおすすめ(特に下りで差が出る)
- 男性用、女性用ザックがある。
- 長時間背負っても違和感が無いものを
登山靴は、あらゆる天候でも登山道を安全に、快適に登れるように設計された靴です。雨や下山時の衝撃を緩和や足首の捻挫を予防してくれます。
- 登山店で自分の足に合った靴を選ぶ
- ゴアテックスなど防水加工である
- ミドルカットかハイカットがおすすめ
- 直接お店に行って試着するのがベスト
- 1泊2日で4,000円程度でレンタル可能(試着もできます)
積極的に水分を摂取することにより、登山中の水分不足による体調不良や熱中症、高山病、脱水症状などを予防することができます。(登山ガイドさん曰く、「登山中の水分摂取量が少ない方は、高山病が発症しやすい傾向がある」とのことです。)
- 水(ミネラルウォーターなど)を用意する
- 登山中は1日の水分補給量の目安は 1.5~2リットル程度
- 簡単につぶれるペットボトルがおすすめ
- 軽量化するなら山小屋や自販を有効活用する
富士登山1回で消費するカロリーは約3000kcal~4000kcalと言われています(登山ルート、体重により異なります)。そのため、まめな栄養補給がかかせませんが、消化に負担のかかる食べ物(脂っこいもの等)だと胃腸に負担がかかるため、消化の負担になりにくく、冷たくても美味しく食べられるものがおすすめです。
- 登山中の食べ物は、消化の負担になりにくいものを選ぶ
- 昼食は冷たくても美味しく食べられるものがおすすめ
- 空腹で動けなくなる前に、ちょこちょこつまみ食いする感じで栄養補給する
富士山を登る上で、様々な費用がかかります。経験上、滞在費✕1万円が目安(1泊2日の場合は2万円)です。
- 駐車料金の相場は1回1000円
- 山麓の駐車場⇔五合目登山口の往復で約2000円
- トイレでもチップ料金は200円か、300円
- 山小屋での買い物・食事 数百円
- 焼印は200円 or 300円
- 山小屋の素泊まり:6000円~、1泊2食付(夕食・朝食):8000円~ (※コロナウイルス対策に伴い宿泊定員を数割下げていてコロナ以前より価格は上昇傾向。繁忙時期は平日より上昇。)
- 経験上、滞在費✕1万円が目安(1泊2日の場合は2万円)
- 基本、現金支払い(一部クレジットカード使える小屋もある)
山小屋泊の場合は、特にご来光登山の場合はかならずヘッドライトを持ってき行きましょう。日中の日帰り富士登山の場合でも、できるだけ持っいていくことをおすすめします。
- ご来光登山する方は必須(無いと足元見えず、とても歩けない)
- 小屋泊まりの方も必須(消燈後に使う)
- 明るいヘッドライト使って困ることなし。明るすぎれば光量下げる(多くのモデルが調整可能)。
- 足元の照射範囲が広いと、非常に歩きやすい
- サブLEDが暖色だと、自分にも他の登山者にも優しい
- 不測の事態ではスマホのライト機能を活用
標高の高い山は下界と気温が大きく違い、夏場の山頂では最低気温の平均は0~5℃程度になります。防寒用ウェアとしてフリース、インサレーション(ダウン・化繊)が必要になることも多々あります。
- 富士山頂の最高気温を見ると平均で10℃程度、最低気温の平均は0~5℃程度
- よほどの好天でないかぎり、防寒着を持っていくのが無難。ご来光見る方は必須。
- 防寒着として、フリースとダウンor化繊ジャケットをそれぞれを持っていくのが基本
- 行動中に使用するウェア1枚に保温力を持たせすぎず、細かく保温力調整ができるようにする
- 市街地用のウェアでも代用できるが、登山用は非常に軽く、収納もコンパクトになる
富士登山では多量の汗をかくため、Tシャツ・アンダーウェアは速乾性能が重要です。1泊山小屋泊まりの方は、防臭性能の高いものがおすすめです。
- 登山においてアンダーウェア・Tシャツに求められる性能は吸汗速乾性能と防臭性能。
- 化繊(ポリエステル)と薄手のメリノウールがおすすめ。(木綿は避ける)
- 富士登山には長袖 or 半袖+アームカバーがおすすめ
- できれば予備を1枚用意する
富士登山には、帽子(ハット・キャップ)をかぶることを強くおすすめします。富士山は標高が高いため、晴天の時の日差しはかなり強烈で、紫外線も下界より強くなっています。
- 基本的にハットがあらゆる天候に対応できるのでおすすめ
- ハットはあご紐付きで、ツバが適度に固いものがおすすめ
- キャップはあご紐ないので、風で飛ばされないように注意する
- 天気予報みて、ハットかキャップか迷ったら両方もっていくのも1つの選択
富士山は非常に紫外線が強いため、極力肌を露出しないのが基本ですが、なかなか完全に日差しから隠すのも難しいため顔や首など部分的に日焼け止めを使います。
- 標高が3000m級の富士山の場合、下界よりUV-Bが30~36%増加し、たとえ曇りでも紫外線は80%も透過する
- 紫外線散乱剤は、アレルギーをおこすことがほとんどなく、子供用として安心して使える
- 富士登山の場合、SPF30以上、PA++以上で耐水性の高 い日焼け止めが適切と思われる
- 唇の日焼け止めはすぐとれるので、帽子による対策がおすすめ
- つばの大きなハット帽、長袖シャツを着て、できるだけ肌を露出しない
富士登山では、汗をかきながらひざを曲げたり伸ばしたりするような動きを数時間も繰り返すことになりますので、動きやすいパンツを着用することで、疲労を軽減され、楽しむ余裕もでてきます。
- 登山用でなくても問題ありません。運動用のパンツでも大丈夫
- ひざを曲げやすくて、ちょっと長めの丈の化学繊維のパンツ(ズボン)がおすすめ
- 半ズボン+タイツが最も登りやすい
- ジーパンのような綿でできたパンツは使わない。(濡れると山ではなかなか乾かない)
- 何時間も足を曲げ伸ばしする富士登山には、薄くて軽い登山用パンツが快適
トレッキングポール(ストック・ステッキ)とは、登山で使う杖です。この道具を使うことで、足にかかる負担を手に分散できるだけでなく、バランスがとりやすくなるので転倒防止に非常に役立ちます。慣れれば登り下り共に非常に歩きやすくなります。断然おすすめです!
- 慣れれば、足にかかる負担を手に分散できるだけでなく、バランスがとりやすくなるので転倒防止に役立つ
- 脚力に自信のない方や、膝が弱い方は、トレッキングポールがおすすめ(特に下り)
- 金剛杖、T字型(1本)、I字型(2本)では、I字型(2本)が断然バランスがとりやすい
登山靴には登山用の靴下(ソックス)を着用するのがベストです。登山用の靴下にはいくつかの役割・機能がありますが、最も大切な役割は靴擦れ防止です。
- 登山用の靴下は、靴擦れを起こりにくくする効果、歩行時の衝撃をやわらげる効果、吸汗発散する役割がある
- 登山靴のホールド感が増して、歩きやすくなる
- 防臭性を考えるならウールの割合の多いものを選ぶ
- 靴下の厚みは登山靴とのバランスが重要
富士山を登る上で、手袋・グローブは溶岩をつかむ時、日焼け予防、転倒時に手を保護し、皮膚の損傷を軽減してくれるだけでなく、防寒装備としても重要な重要な役割を担います。
- 天気が良い日帰り登山なら滑り止め付いた軍手で十分
- 雨強風の時は、防水グローブが活躍する(ウインターグローブでも何とか代用可)
- 山頂付近でご来光見る方は、確実に寒いので、防寒防水グローブ(ウインターグローブでもOK)を用意しましょう
登山スパッツ(レインスパッツ・ゲイターとも言われる)は、靴とズボンの隙間を埋める登山装備です。ズボンの裾汚れ防止や靴内部への砂・石・雨の侵入を防ぎます。
- 須走ルートと御殿場ルート、プリンスルートを下山する人は登山スパッツはほぼ必須
- ロング丈のスパッツが用意するのがおすすめ
- ゴアテックスなど防水透湿素材がおすすめ
- S、M、L、とサイズがあるので自分の靴にあったものを選ぶ
- 実売価格:アウトドアメーカー製4000円程度~、格安スパッツ1000円程度~
富士登山の前にルート確認はとても重要です。富士山の登山地図といっても、様々な公的機関・会社が作成した地図が存在します。スマホに登山アプリをインストールすれば、地図上に現在位置表示が可能です。遭難リスクの高いルートの場合は、事前にインストールすることを強く推奨します。
- 富士登山地図には、公的機関作成、登山アプリの地図、有料の紙地図などがある
- 複数の地図があり、基本的な内容は一緒でも、見やすさ・詳細度・関連情報の掲載量が異なる
- 登山アプリはスマホのGPSにより現在位置を地図上に表示でき、道迷い対策になる。ただし、スマホのバッテリー消費量が増えるので要注意。スマホ用バッテリーの携行を推奨します
ザックカバー(防水カバー、レインカーバー・パックカバー)は、雨が降ったときにザック(リュックサック・バックパック)の中に雨が進入するの防ぐための防水カバーです。ザックカバーは、非常に小さく収納できるので、持ち運ぶ負担にはなりません。
- ザックカバーは100%雨の進入を防いでくれるものではありません
- ザックの中身の防水対策 > ザックカバー
- ザックの大きさにあったカバーを選ぶ
富士登山でよく見るのは、下山時の転倒です。擦り傷が付いた時の絆創膏を複数枚持っていくと良いでしょう。
- 富士登山でよく見るのは下山時の転倒
- 擦り傷を付いた時の絆創膏を複数枚
- 下山時は擦り傷予防に手袋・グローブを推奨
- 打撲、骨折で動けなくなった場合は近隣の山小屋・救護所へ
富士山では、紫外線対策、砂埃対策、強風対策としてサングラスが有効です。可視光透過率30%前後のすこし明るいもの、自然の色彩をそのまま見れるスモーク系が断然おすすめです。
- サングラスは、紫外線対策、砂埃対策、強風対策として有効
- 薄い雲では UV-Bの 80%以上が透過し、屋外では太陽から直接届く紫外線量と空気中で散乱して届く紫外線量がほぼ同程度である。
- 標高が 1000 m上昇するごとに UV-Bは 10 〜 12 %増加する。
- 眼へのばく露に限ってみると、UVカット機能を持った眼鏡やサングラスの着用で 90%減少する。
- 山も緑も湖も花も自然な色で見えるスモーク系が断然おすすめ
- 可視光透過率30%前後のすこし明るいのがおすすめ
- UV加工がレンズに練りこまれているサングラスがおすすめ
雨天・濃霧・砂埃の状況では防水のスマホでもポケットから出すのを躊躇します。やはり時刻確認は防水時計が便利です。傷つけたくないブランド物の高級時計は避けたほうが良いです。
- 時間は行動の目安になる
- 登山時に防水性能のある時計を用意する
- 腕時計を付けるなら、傷ついても気にならないものを身に付ける
- スマホで代用する場合は防水・防塵対策する
近年は各キャリアの富士山の登山口や登山道での電波状況が非常に良く、高速通信が可能になっています。
- 夏の富士山は登山口・登山道で各キャリアのLTE通信が可能
- 携帯電話・スマホは防水・防塵対策する
- 山小屋泊まりの場合は予備バッテリーの準備を推奨
メガネは雨濡れするとレンズに付着した水滴で足元がまともに見えないです。山小屋でコンタクトレンズを洗浄するのはとても面倒なので1Dayコンタクトがおすすめです。
- 登山時には1Dayのソフトコンタクトがおすすめ
- 最低1回分の予備コンタクトの両目分を持つ
- メガネも持つ(ハードケースに入れる)
日常生活で、腸が不調になりやすい体質の方は、富士登山でもそうなる可能性があると思って準備されたほうが良いかもしれません。緊急性の高い持病の薬をお持ちの方は、すぐに取り出せるような場所に収納しておきましょう。
- 日ごろから薬を服用されている方は持病の薬を携帯をお忘れなく
- 登山で携行するおすすめ薬は整腸薬
- 薬は防水の袋に入れて携行する
昨今、ヘッドライト、携帯電話・スマートフォン、デジカメなど、多くの登山者は富士山に電子機器を持ち運ぶため、1泊以上の場合はモバイルバッテリーがあると便利です。
- 最近のヘッドライトは高効率。収納時の誤点灯に注意
- 1泊の方はモバイルバッテリーがあると安心
- 山小屋のコンセントの借用は原則認められない所が多い
- ご来光撮影の方はデジカメバッテリーの予備が1本があると安心
富士山では、山に雨が降らない日々が続くと、山表面の砂塵が乾いて登山者が歩くと砂埃となって空気中に舞う現象が発生します。マスクは非常に軽量でコンパクトです。使うかどうか判らなくても、とりあえず持っていくことをおすすめします。一般に販売されている花粉対策用のマスクで十分です。
- 富士山の森林限界を超えた登山道には非常に粒子の小さい砂が堆積している
- 山に雨が降らず晴天が続くと発生しやすくなる
- 砂埃が発生しやすいのは下山道
- とりあえずマスクは持っていく
- 花粉対策用マスクで十分対策できる
- サングラスも忘れずに
富士登山では、その標高ゆえ高山病の発症率が非常に高く、発症時の緩和策として酸素缶が認知されています。
- 過去の調査の結果、富士山登山者の49%は頭痛などの高山病にかかったと回答
- 高山病の症状は、頭痛、嘔吐、呼吸困難などです。富士登山で良く耳にする症状は頭痛、嘔吐です。
- 高山病は標高を上げると悪化し、標高を下げると治る
タオル・手ぬぐいは汗ふき用・日焼け対策・防寒対策にもなる実用的な装備です。さまざまな登山シーンで活躍します。
- タオル・手ぬぐいは首の日焼け止め対策、汗ふき、ご来光時の防寒対策に便利
- 手ぬぐいは薄くて乾きやすいため、登山では特におすすめ
- 手が汚れたら拭くのに使ったり、山小屋で寝るときにヘッドライトの光が目に入らないように覆うのに使ったり、下山後の温泉にも使えます。
- 登山中に鼻水が出る時は、首元に巻いて、手ぬぐいで鼻をかむこともあります。
ここ数年、登山でサポートタイツの着用者をよく見かけます。体の故障を緩和する目的、体力・筋力不足を補う目的が多いようです。
- 近年、登山でサポートタイツが普及
- 筋肉疲労や膝痛の軽減に有効との評価が多数
ザック内で荷物を小分けにする時に便利です。アウトドア用の収納袋は防水仕様のものが多いです。圧縮機能付きだと荷物もよりコンパクトにできます。
- いザック内で荷物を小分けにする時に便利
- アウトドア用の収納袋は防水仕様のものが多い
- 圧縮機能付きだと荷物もよりコンパクトに
風が強いことが多い富士山の山頂でエマージェンシーシートを使うと、風でバタついてそれほど保温できないだけでなく、音も気になりご来光に集中しにくいです。エマージェンシーシートはあくまでお守りで、保温はウェアでしっかり対策した方が良いです
- エマージェンシーシートは軽量コンパクトで体温の保温に有効
- 強風下ではバタつき保温効果薄い&うるさい
- リーダーや子連れの親は携行していても良いかも
ビニール袋は、あまり小さな袋だと濡れたものや汚れたものを入れたときに口を縛れなかったりするため、中くらいの袋が使い勝手が良いです。できれば、事前に穴が空いていないか確認しましょう。
- ビニール袋は登山では何かと出番が多い
- 中くらいサイズのビニール袋を2~3枚持っていく
富士山に遠方から訪れる方も多数おられると思いますが、思わぬ体調不良、登山時の怪我をしたなどで急遽、麓の病院へ行くこともあるかもしれませんので、しっかり用意したいのが健康保険証です。保険証があれば3割負担になりますが、なければ10割負担になります。後で返金を受けることもできますが、手続きが面倒です。
- 不測の事態に備え健康保険証(原本)を携行する
- 保険証のコピーは原則、無効
- 富士山の救護所の診療は無償
富士山のように標高の高い場所は、晴れ、曇り、雨以外にも濃霧、砂ぼこり、強風で砂粒飛んでくる、など下界とは異なる状況になることもあります。
- 野外の撮影、特に山での撮影ではカメラが防水(防滴)であることが第一条件
- 防水スマホでも、雨が降って液晶タッチパネルが濡れると、挙動がおかしくなる
- 充電端子に雨が入ると故障リスクが高まるため、極力塞いだ方が良い
- 一眼レフを持っていく場合は、カメラバック等に入れた方が安心
富士山のトイレは、有料・チップ制でトイレットペーパーがしっかり備え付けられています。トイレ使用時に手持ちのトイレットペーパーの出番はほとんどありませんが、急に便意が訪れてしまった場合や、鼻紙用として使えます。
- 富士山のトイレはトイレットペーパーがしっかり備え付けられている
- トイレ併設の山小屋が多い吉田・富士宮ルートは、ほぼ不要
- 山小屋間隔が空いている須走・御殿場ルートは持っていた方が良い
- 持っていくならトイレットペーパーを防水袋に必ず入れる
- 少量で十分
【山小屋1泊ご来光登山者向け】服装・装備・持ち物
富士山では、水は貴重品です。もちろん水道管は通ってません。歯磨きや洗顔には、ザックで担ぎ上げた手持ちの水か山小屋で購入したミネラルウォーターを使います。
- 山小屋に登山者が使える水が出る蛇口や洗面台はほぼ無い
- 歯磨きや洗顔には手持ちの水を使用
- 山では環境負荷を考慮し歯磨き粉を使わない
山小屋で寝なれていて、大丈夫!という方は良いですが、山小屋泊まりが未経験の方や一般の旅館でもなかなか寝付けないという繊細な方は、安眠のための準備をしても良いかもしれません。
- 使っても使わなくてもアイマスク・耳栓の準備を推奨
- 高確率でいびき(音量大)が聞こえる-耳栓で対策
- 消灯後のヘッドライト光-アイマスクで対策
- なんだか寝れない-イヤホンで音楽聴く
主にご来光登山の安価な防寒対策として筆頭に上がる使い捨てカイロですが、防寒装備が貧弱な場合や風が強い環境では暖かさは体感しにくいです。
- ご来光の時間帯の富士山の山頂付近は夏でも1ケタ台の気温
- あくまで衣類の防寒装備があっての+αのカイロ
- 用意するなら揉み不要の貼るカイロ
日中の日帰り登山ではほぼ不要。山小屋宿泊でご来光を目的に富士山に登る方は、あると便利な防寒アイテムです。
- 山頂でご来光を眺める場合、深夜1~2時頃に山小屋を起床して、登山道を登ります。その時間帯は、1日で最も気温の低い時間帯で、山頂付近は気温が0~5℃で風が強いときも多いです。
下山後のために
下山と温泉(銭湯)はセットのようなものです。着替えを忘れずに準備しましょう。特にTシャツやパンツなど下着の着替えは忘れずに。
- 今までに様々な富士山付近の温泉施設にいきましたが、温泉とは書いていても泉質は普通の無色・透明・無臭のお湯っぽいところが多い
- マイカー規制時の乗換駐車場のチケット売場や観光案内施設に、近隣の温泉施設の入浴割引チケットが置いています。
- シャンプーやボディーソープは、備え付けてあることがほとんど
富士山を下山して、足元を見たら靴が土ぼこりや泥でとても汚れます。車で来ているのであれば、できるだけ靴を履き替えることをオススメします。
- 富士登山では、硬い登山靴を履いたまま長時間に及ぶため、普段以上に足自体に強い圧がかかり続けます。履き替える靴は、できるだけ荷物にならなくて、足をリラックスさせることができるようなサンダルやゆったりめの靴がおすすめです。
- サンダル、といっても様々ありますが、ビーチサンダルのようなものだと歩きにくいため、(特に車を運転される方は)カカトに紐・バンドのあるサンダルがおすすめです。
装備・持ち物リスト
10年以上の登山経験を元に作成しました。安全・快適な登山の参考になれば幸いです。
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