富士登山@2023年(令和5年度)2022年(令和4年)度 富士山の開山期間は、2022/07/01(金)~09/10(土)でした。
現在は主要な登山道は閉鎖されています(詳細は富士登山オフィシャルサイトでご確認ください)
2023年度の夏の開山時期の登山情報は公開され次第、順次掲載する予定です。
- 富士登山には、上下別の雨具(レインウェア・カッパ)を持っていきましょう(ビニールカッパ、ポンチョは×)
- 登山用の雨具がベスト
- そんなに登山・アウトドアをしないなら、レンタルが経済的(1泊2日2500円~)
- 富士登山は初心者用の上下で1万円程度のレインウェアで十分
- これから登山を始めるならレインウェアはゴアテックス製がおすすめ
以下、詳しく解説しています。
はじめに
2011/08/04 御殿場ルート八合目 雨の中で山小屋前を通過

標高の高い山では、雨具(レインウェア、カッパ)は最重要装備、命を守るための装備です。
山の天気は気まぐれです。すぐにコロコロ変わります。たとえ晴れていても、しばらくすると雨が降り出すこともしばしば。しかも台風のような強風の中で大粒の雨が降り出すこともあります。こんなとき雨具をもっていないと、とても危険です。

富士登山では標高2,500mを超えてくると樹木が無くなり(これを森林限界と呼ぶ)、雨風をしのげる場所は山小屋くらいしかありません。たとえ、天候に恵まれた場合でも雨具の出番はあります。標高が高くなるにつれて、気温も下がり風も強くなりがちです。そんな時の防寒着として雨具はとても重宝します。
富士山の天候の変化
富士山はその標高の高さゆえ、下界での天候の変化と異なる点がいくつもあります。
富士山では雨は横から飛んでくる

富士山に限ったことではないのですが、森林限界を超えた高山の雨というのは横から殴りつけるように降ってくることが多々あります。
2010/07/29 須走ルート七合目付近
2011/08/04 18:19 御殿場ルート下山道八合目付近
上の2つの動画は雨の富士山の様子で、雨のスピードが早くてわかりにくいと思いますが、実際には雨が斜面に対してほぼ平行に降ってきています。このような横殴りの雨の中で何時間も歩いて目的地まで移動することになるのです。
下の動画の約6時間前までは、下の写真のようにそれはそれは気持ちいい青空が広がっていたのです。
2011/08/04 12:36 富士宮ルート九合目
この時は天気が良くて、とても気持ちよかったです(^-^)

富士山は1日の中でも天気が大きく変化することがあります。今の天気が良いから数時間後も大丈夫、とは限りません。
雲の中は水滴が浮遊

たとえ天気予報が晴れでも、富士山の山頂付近も晴れとは限りません。なぜなら、富士山は標高3776mもあるからです。
(出典:日立キッズ 雲ができるまで )
雲は、下層雲(地上2,000m以下)、中層雲(地上2,000mから6,000m)、上層雲(地上6,000m以上)に分類されますが、富士山の標高は3776mです。下界では青空と雲が広がっていた場合でも、富士山の登山口や登山道は雲の中ということもあります。
2016/08/31 富士山の一部が雲に覆われている様子

雲の中に入ると水滴が浮遊した霧の中で行動することになります。雲粒(雲を構成する水滴)が小さいとほどんど濡れませんが、大きいと濃霧の中移動するように、徐々に体全体が濡れていくこともあります。
夏は気温が高いため、気温の上がる午後になるにつれ地上の水が蒸発して水蒸気になり、あたたかい空気の上昇気流に乗って上空へ運ばれるため、富士山の上部では濃霧や雨になることが頻繁にあります。さらには山頂では天気が良かったが下山したら八合目で雨ということもあります。
雨具は遭難・行動不能を予防するための最重要装備
ウインドブレーカーは雨具の代用になりません

富士山のような標高の高い山の叩きつけるような雨の中では、ウインドブレーカーではすぐに水がしみてきて、まるで役に立ちません。
富士登山に行くと、度々雨具を持たずに登山している登山者を見かけます。その傾向は、若年の方に多くみられるのですが、雨が降ると全身べちゃべちゃになりながら山小屋に逃げ込むか、岩かげでうずくまって動けなくなっています。そういう方はなぜか全身ウィンドブレーカーを着ています。もしかしたら、ウィンドブレーカーと雨具・レインウェアの違いがわからないのかもしれません。
まず第一に雨具の準備を

「雨が降ったら山小屋に逃げ込めば良い」という考えはほぼ通用せず、また山小屋内で休憩するのは基本的に有料です。雨具無しより、ビニールカッパでも持っている方がまだ安全です。
富士登山で使われる装備は多数ありますが、大きく分けると、
- 体の負担を軽減する、快適である
- 命を守る、生死に関わる
の2つに分類できますが、雨具は後者に入り、その中でも上位に位置します。
登山地図を見るとわかるのですが、富士山の各登山道の”登りルート”には多数の山小屋がありますが、”下りルート”には非常に山小屋の間隔が開き、1時間以上も山小屋が無い場所もあります。
(クリックすると拡大します)
そのため、「雨が降ったら山小屋に逃げ込めば良い」という考えはほぼ通用せず、また山小屋内で休憩するのは基本的に有料であるということも知っておいてください。
気温が涼しい高所で、雨の中でべちゃべちゃに濡れながら歩行するのはあまりに過酷です。すぐに蒸れて強風時に破けたりするビニールカッパでもまだ無いよりは良いです。他にも防水性のあるウインタースポーツ用のウェア等で代用できなくはないです(重く、嵩張りますが)。

私自身もいろいろ試してきましたが、やはり登山には登山用のレインウェアが動きやすく、使い勝手もよく、軽量でおすすめです。
購入せずにレンタルで済ますことも可能

最近では登山用品のレンタルサービスが充実しています。
- 普段全く登山せず、今後もする予定が不透明な方
- 登山には興味があるが、今後も続けるかわからない方
- 身体の成長期が終わっていない子供
上記に当てはまる方は、購入よりもレンタルの方が約1/3程度の費用で済み経済的です。富士山向けの登山装備の一式セットだけでなく、レインウェア単体でのレンタルもあります。
⇒ レインウェアのレンタルに関しては、このページの最後の方にまとめて記述しています。
雨具・レインウェア・カッパの選び方
富士登山ガイドのエキスパートの野中径隆さんによる
”レインウェア”の講義
上下別の雨具であれば全身を防水してくれますが、ポンチョやコンビニで売っているようなビニールカッパは、雨が横から降ってくるような富士山ではあまり役に立ちません。
ビニールカッパ
ビニールカッパは、体をあまり動かさないようないような状況で短時間しようする場合にはいいかもしれませんが、防水透湿性がまったくないので運動して汗を大量にかくような登山にはまったく不適です。ビニールカッパを使って登山をすると、ものすごい蒸れて雨で濡れてるのか、汗で濡れているのかわからないぐらいの状況になるそうです。

耐久性がないため強風で破けることもあると聞いています。最近、富士登山ではビニールカッパを使っている人はさすがにあまり見かけなくなりました…が外国人登山者は着用率高めの印象です。
ポンチョ

ポンチョは簡易的で短時間の使用では重宝しますが、強風時に煽られやすく富士登山には不向きです。
富士登山で少し見かけるのはポンチョです。ポンチョはザックも含めて上半身を覆えるのでとても便利です。しかし、ひざ下の下半身は丸出しになってしまいます。富士山は7合目くらいからあまり木が生えていません。木が生えていないので、風が直接登山者に直撃します。富士山の雨はその強い風にのって体にバチバチと横から降ったりします。ポンチョは簡易的で短時間の使用では重宝しますが、富士登山には不向きです。

富士山では強風になることが度々あります。一定の風ではなく強弱のある変則的な強風で、特に一歩足を前に出すために足上げして一本足で立っている状態になった瞬間に変則的な強風がくると、体が風に押されてバランスを崩して倒れそうになったこともあります。子供にポンチョを着させている様子が散見されますが、風を受けやすい構造のポンチョは強風になると煽られて危なく、おすすめしません。
上下別の雨具

上下別の雨具(別名:セパレートタイプ)といっても目的に応じて様々(例:登山用、釣り用、バイク用、自転車用など)ありますが、それぞれの用途に合わせた仕様となっているため、基本的に登山には登山向けに作られた雨具が最適です。
登山用の雨具は、
- しっかり雨の濡れから守る高い防水性(耐水圧)
- 水を弾き、汗の蒸れもある程度放出する(撥水性、透湿性)
- 頭部にフードが付き、フィット感を調整できる
- 登山靴を履いたままで着脱できる(少し慣れ必要)
- ポケット位置が高く、ザックのショルダーハーネス(肩のベルト)と干渉しない
といった構造になっていて、山の厳しい天候下での長時間の歩行に耐えうる性能・構造になっています。
登山用の雨具・レインウェアに求められる性能
2010/07/29 富士山が大雨と強風で退却

登山用のレインウェアは耐水性、撥水性、透湿性、機能性、強度、軽量性が求められます。
それぞれを簡単に説明すると、
- 耐水性 ⇒ 表地から水圧をかけたときに裏側に水が染み出すまで、どの程度耐えられるかという性能
- 撥水性 ⇒ 水が表地の表面をコロコロと転がり、水をはじく性能
- 透湿性 ⇒ 水蒸気が生地を透過する性能
- 機能性 ⇒ 実際に使ったときにの使いやすさ、快適性能
- 強度 ⇒ 生地の引き裂き強度
- 軽量性 ⇒ 重量のこと。軽ければ、それだけ持ち運ぶときの負担が減る
となります。
以上のように、登山用のレインウェアというのは、こういったそれぞれの性能が絶妙に組み合わされています。
登山用レインウェア市場の全体像
市場に出回っている登山用レインウェアはメーカーにより価格設定が大きく異なりますが、大きく分けると
- 初心者・入門者用モデル:ジャケット&パンツ合わせて1~2万円程度
- 中級者・上級者用モデル:ジャケット&パンツ合わせて3~5万円程度
の2種類に分類できます。
初心者用と中・上級者用では、使われている防水透湿素材、ファスナー素材、その他細部の作りが明らかに違います。また、重量においても中上級者モデルは高性能素材の利用により可能な限り軽量化されているものがほとんどです。
肝心の防水透湿性能を比較すると、新品の初心者用モデルと中・上級者用モデルではそれほど差がありません。しかし、使用頻度や経年による劣化スピードには差があり、初心者用モデルは約5年程度で水がしみて買い替えることになるのに対し、中・上級者用モデルで使われるゴアテックスなどの防水透湿素材を使用したものはより長く使えます。

富士登山の利用においては初心者用で必要十分です。ただ、今後何度も何年も登山で使う予定の方は多少価格が高くても中・上級者モデルの方が満足度が高いかもしれません。
低価格な初心者・入門者モデル

もし富士登山に1回行ったらその後は雨具を使う予定がそれほど無い、登山にはあまり行かないかな、という方は、初心者・入門者モデルのレインウェアがおすすめです。
ミズノ ベルグテックEX ストームセイバー Ⅵレインスーツ
ミズノ ベルグテック EX・ストームセイバーVレインスーツ(メンズ&レディース)

ミズノはスポーツメーカーですが、登山用のレインウェアも作っています。 この価格帯で透湿性(約16,000g/m2/24h)や耐水圧(耐水圧約30,000mm以上)と他メーカーに比べて高いのが特長です。
日本の雨を知り尽くしたミズノ独自の防水透湿素材「ベルグテックEX」採用。高い撥水・防水・透湿力を備えたワンランク上のレインウエア。
- 平均重量:550g(メンズ), 520g(レディース)
- 耐水圧30,000mm以上(傘の約60倍)
- 透湿性約16,000g/平方メートル-24hの40dナイロンリップ素材(フルシーム仕様)で、ムレを抑え快適に保つ。
- 100回洗濯しても水を弾き続ける耐久撥水性。環境に配慮した新撥水処方。
- 収納袋付き。便利なフード内収納機能付き。
関連動画
100回洗濯しても 水をはじく、耐久撥水加工。【耐久性】
新しい撥水処方で糸の1本1本まで均一に撥水性が行き渡るような細かい加工を施しています。雨がウエアについても水玉になって生地表面を飛び跳ね、飛び散ってしまうような強い撥水加工です。
水の浸入を低減する、 驚きの耐水性。 耐水圧約30,000mm以上。【耐水性】
独自の3層構造で、長時間にわたり水圧がかかった条件下でも、水の浸入に耐えることが可能です。伸縮性にも優れ、激しい動きのなかでも雨をガード。
雨や水滴を シャットアウトしながら、ウエア内の湿気を放出。 透湿性約16,000g/m2/24h【透湿性】
分子構造による科学的原理を最大限に生かし、雨や水滴をシャットアウトしながら、ウエア内の湿気を外側に発散して、ムレを抑えます。
ミズノのWebサイトに
- いくら機能性が高いといっても、もし一着数万円もしたら、それが登山を始めるためのハードルになり得るでしょう。 だとすれば、我々がめざすべき方向性は、安全登山のために必要充分な機能性を維持しつつも、ユーザーが求めやすい価格帯で提供すること
- 登山に必要充分以上の機能性を保ちながら、他社には追随できない価格を実現しているのが、ベルグテックの大きな強み
など記載されていて、実際に多くの登山入門者・エントリーユーザーに支持されているようです。
2019年の富士登山で、ベルグテックVIをレンタルして、実際に使いました。ここ数年の富士登山ではゴアテックスのレインウェアを使っていて、久々にそれ以外のウェアの利用になりました。
2019/07/25 吉田ルート 八合目~九合目
富士登山で1泊2日使用しました。レンタル品のため、ある程度使い込まれた感がありました。1日目は五合目から山頂まで登りましたが、天候が曇りである程度の風があり、防寒のため7合目付近から着用しました。
2019/07/26 山頂の浅間大社奥宮
2日目は山頂のお鉢めぐりして下山。曇り、晴れ、雨もあり、様々な天候化である程度テストできたと思います。富士山では、雨が降っていなくても防寒用として八合目付近から着用することが多々あるため、レインウェアの透湿性は重要な性能ですが、ベルグテックを2日間着用して「これだけ透湿性があれば十分」と感じました。ムレ感がそれほど無くメーカーが高い透湿性を謳っているだけあるな、と思いました。
小雨が降ったときもキレイに撥水していました。
2019/07/26 下山途中に雨
確かに登山用のレインウェアとしては必要十分ですが、温度調節のためのフロントファスナーの開け締め、ポケットの開け締めは、もどかしい感じがありました。
ファスナー部やポケット口は、雨が衣服内に侵入を防ぐフラップ構造
ベルクロによるフラップ構造は、開ける度に、[ベルクロをベリベリ剥がす→ベルクロ剥がしフラップ開ける→ファスナーのつまみを掴んで開け締めする]の流れは、ベルクロを使用しない防水ジッパー(ミドル、ハイエンドレインウェアに採用される)に慣れた私には手間でポケットを見ての開け締めが必要でした(防水ジッパーは見なくても開け締めできる)。また、ベルクロに手袋が引っ付くのも手間取る原因となりました。
上下セットで約3万円以上になるゴアテックス等のハイエンドレインウェアと比較すると、ベルグテックVIは細部が簡素な構造(コストが抑えられた作り)ですが、それにより実売価格1万円程度を実現している、というところでしょうか。登山用としての基本は抑えられていますので、できるだけ価格を抑えてレインウェアを購入したい、という方には有力な選択肢の1つと言えるかもしれません。
※レンタルは、やまどうぐレンタル屋を利用しました。1泊2日であればベルグテックレインウェア上下セットで税込 2,500円でレンタルできます。詳しくは「【富士山向け】登山道具・装備レンタルの総合案内」をご覧ください。
サイズ感はある程度にゆったりしています。様々な体型の方でも着用できる、ある程度ふくよかな体型でも難なく着用できるサイズ感になっています。ベルグテックは、日本の大手登山用品レンタル会社のレンタル装備品として採用されていますので、使用耐久性も兼ね備えていると思います。

登山用レインウェアとして完成度の高い製品は他に多数ありますが、この性能でこの価格はなかなか見当たらず、非常にコストパフォーマンスの高いレインウェアと言えます。現状、大手通販サイトでは、ベルグテックEXストームセイバ-のⅤ(2014年発売モデル)とⅥ(2018年発売モデル)が並んで販売されています。基本的に僅かな金額差であればできるだけ製造が新しいと思われる最新モデルがおすすめです。
以下、amazonカスタマーレビュー(メンズ、レディース)を抜粋しました。
メンズ
メンズはレビュー数572件、★4.3(2022/06/23時点)と高評価。レディース用もあります。


※ベルグテックのレインウェアは半額以下でレンタル可能。価格はページ下部に記載
レディース
- 夏山で快適!(2021年9月3日):女性、155cm、56KgでLを購入。薄着だったのでちょっとゆるかった。薄着でしか着ないのなら。Mでもよかったと思った。厚着をするようになったら、ちょうどいいかも。一日中、雨に降られたハイキングだったけど、袖口がマジックテープで、調節できるので、傘を持ってても雨が袖口から入らずよかった。フードもちょうどよかった。
- 軽くていい。(2022年6月5日):155㎝,55㎏ 着用は軽くて、らく。ナップサックで携帯する時、少しがさばるが軽くて、良い。サイズをM、MB悩んだが、MBでよかった。少し大きいが、下に厚手の上着も着られる。袖丈は手首のマジックテープで調整、ズボンの裾は紐で調整し、少し裾がふくらむが気にするほどでない。大雨では使用してないが普通の雨の時は雨粒がコロコロして反水力がある。雨で肌寒い時に防寒にもよかった。
レディースはレビュー数178件・★4.3(2022/06/23時点)と高評価。


※ベルグテックのレインウェアは半額以下でレンタル可能。価格はページ下部に記載
ミレー ティフォン50000ストレッチ

高い透湿性があり、フランスメーカーならではの高いデザイン性と非常にしなやかな着心地で昨今人気のレインウェアです。
-
- 動きやすさを追求したエルゴノミックフィット
- フード内のインナーカフで頭にフィットするSTORM & FITシステムを採用したフード
- ベンチレーションを兼ねたジップポケット
- ポケット内側がメッシュ
- サイズ調整可能な立体裁断フード
- フード内側へのクイック&イージー収納システム
- 袖ベルクロアジャスター
- 両開きフロントジップ
- 調整可能な裾
- [素材]DRYEDGE™ TYPHON 50000 3L KNITTED BACK ナイロン100%
- [重量] 304g
関連動画
ミレー ティフォン50000ストレッチは、想像を超えたしなやかさを実現したレインウェアです。私もジャケットを試着しましたが、まるでウィンドブレーカーのように生地がしなやかで、レインウェアのゴワゴワ感がかなり少なくて驚かされました。裏地も本当に滑りが良く来た時に滑りが良いです。
ただ、プリウレタン系の防水メンブレンのため防水性能の耐用年数がおおよそ5年が目安です(店員さんも言ってました)。今まで使っていたゴアテックスのレインウェア(上下)が購入して10年ほど経過し、そろそろ買い替えようかと思っていたのですが、やはりジャケットはゴアテックスを購入しましたが、レインパンツは試しにと、このティフォン50000を購入してみました。実際に履いた感じは確かにしなやかで柔らかいですが、試着したジャケットの方がその柔らかさを実感できました。

普段の街着にも気軽に使えるほどのしなやかさを実現していますので、登山以外の日常でも気軽に使いたい方はティフォン50000ストレッチおすすめです☆
- 透湿性が抜群(2022年1月18日):雨具の最大の敵である蒸れには、ほとんど悩まなくて済みます。余程の雨が予想されない限りゴアテックスの雨具ではなくティフォンを携行しています。
- サイズは大きめ、着心地は良い(2022年5月15日):サイズは大きめです。普通はLですが、Mもで袖がながく結局Sに交換してちょうどいいくらい。防水生地にしては柔らかく薄手、着心地はゴアテックスより全然いいです。強い雨にさらされたことはありませんが、通常の雨なら大丈夫。着心地重視で普段のはおりに使いたいのならお勧めです。

※amazon等でのレビューも4.4と非常に高いです。因みに価格はamazonの方が少し割引されています。上下別売りモデルですので、ご注意ください。
メンズ




レディース




余談
因みに私は下記ゴアテックスレインウェア兼アルパインウェアを購入しました。ピットジップ(脇の下が空く)があり、軽量で、雪山対応も可能、ゴアテックスの割に価格も手頃です。裏地がないので、透湿性を活かすには速乾シャツの着用を推奨です。


人気・売れ筋ランキング

上記で紹介した以外にもさまざまなメーカーが工夫をこらしたレインウェアは多数あります。登山に使えそうな物から、ちょっとこれは厳しいんじゃないかという安価なモデルまでいろいろです。
登山用途で考えるなら、耐水圧10,000mm以上、透湿度5,000g/m2以上はほしいところです。
レインウェア・スーツ の人気・売れ筋ランキング
【amazon】
【楽天】
高性能ゴアテックスの雨具・レインウェア
富士登山以外にも登山します、アウトドアで何度も使用します、という方は、少々値段は高くなりますがゴアテックスを使用した雨具をおすすめします。
多くのメーカーが優秀な防水透湿素材を販売している今、ゴアテックスの優れている点の一つは劣化に強いという「耐久性」です。
ここで言っている耐久性とは、使っても防水透湿性などの性能が落ちにくく、高性能を維持したまま長い期間使えるということです。(逆にその他の防水透湿性素材は初期値は高くとも、何度も何年も使用すると耐水圧・透湿性などの性能が低下します。ゴアテックスも低下しますが、快適に山登りで使える程度の水準を維持します)
その他のゴアテックスレインウェアの特徴として、最新・最先端の技術が盛り込まれていることです。ゴアテックスのレインウェアはほとんどのメーカーで一番のハイエンドモデルに使われていて、登山用として求められる使い勝手を最大限高めつつ、さらに軽量化する工夫がほどこされています。
ゴアテックスと同程度の価格帯で、高性能な防水透湿素材を使用しているレインウェアも多数ありますが、使用者のレビューを見ると表面の生地の耐摩耗性がいまいちで早くに撥水性が落ちる=透湿性が落ちるなどあり、総合的に判断するとやはりゴアテックスのレインウェアが様々な性能が高水準だな、と感じています。周囲の山仲間(アウトドア関係者、登山ガイドなど)もゴアテックスの着用率が高く、不満の声を聞いたことがありません。登山用品に詳しい仲間と会話したときも「う~~~ん、やっぱりゴアテックスかな」で一致しました。
ゴアテックスという防水透湿性素材を使用した雨具・レインウェアをたくさんのアウトドアメーカーが販売していて、上下合わせると4~5万円前後が相場のようです。富士登山のためだけにはオーバースペックですので、有名所のゴアテックスレインウェアを簡単に紹介しておきます。
モンベル ストームクルーザー(ジャケット、パンツ別売り)
モンベル ストームクルーザー(ジャケット、パンツ別売り)は登山用のGORE-TEXレインウェアとして広く普及している定番製品。また同スペックの他メーカー製品にくらべ価格も手頃(上下合わせて約3万8千円)となっています。高い縫製技術が盛り込まれていて、非常に完成度の高いレインウェア。少し重量が増えますが、もう少し価格が手頃なレインダンサーもおすすめ。
プロモンテ ゴアテックスパックライト レインスーツ(上下セット)


どちらかというとテントの方が有名なプロモンテですが、レインウェアも作ってます。ゴアテックスを使ったレインウェアが上下セットで実売価格2万円程度と非ゴアテックスレインウェアと遜色ない価格で販売されています。表地の繊維が太めのため、重量はそこそこありますが、とにかくゴアテックスのレインウェアを安価で購入したい方はぜひ検討してみてください。
レインウェアの素朴な疑問
レインパンツもジャケット同じモデルを用意するの?

レインウェアが上下別売の場合、別途レインパンツを購入することになります。何度も登山するとわかるのですが、レインジャケットは登山において非常に重要な装備で雨が降っていなくても使用頻度も非常に多いのですが、レインパンツはレインジャケットに比べるとぐっと出番が少なくなります。
レインジャケットは雨が降ったときに着るのはもちろんのこと、風が強く寒いときの防寒着としても着用回数が多いです。それに比べてレインパンツは、雨が本降りになったときはきますが、小雨程度だと場合によっては着用しないこともあります。
レインジャケットに比べてレインパンツの出番が少なくなるのは、その着脱の手間だけでなく、一度着用すると体温調節が難しい(ジャケットであればフロントジッパーをガバッと開けて調節できますが、パンツはできない)、さらには歩行時にバサバサゴワゴワして歩きにくくなる、といった理由があるからです。さらに、レインパンツはジャケットよりも消耗品の要素が強く、傷みが早いです。傷みやすい箇所は、膝、お尻、裾です。ジャケットと違いレインパンツは体重が膝やお尻に乗っかったり、登山道の岩や足がすれて裾がすぐ痛みます。

ジャケットに比べてレインパンツは出番少なく、磨耗も激しい登山装備なので、コスト重視の方には低価格のレインパンツでも十分かな、と思います。
スノーボードやスキーウェアで代用できるの?

防水透湿性素材が入っているものなら、だいたい代用できます。ただ、生地が厚いため、重くて、収納も嵩張り、ザックも大きめのを用意しないと他の荷物が入らなくなる可能性あります。一度、ザックにすべての荷物を収納して確認してみましょう。
また、中綿入り(保温材入り)のウェアは避けたほうが無難です。たぶん上りでは暑くて暑くて汗だくになり、ウェア無いで汗の雨が降ることになります。
雪山登山用のアルパインウェアでも代用できます。これもレインウェアに比べると倍以上の重さになるとおもいますが、問題なく使えます。
登山用レインウェアのレンタル価格

購入するよりもレンタルの方がずっと費用が抑えられます。しっかりメンテナンスされた登山用レインウェアが最安2,500円で用意できます。ただ、レンタルは在庫確認+配送日数で数日間要します。悪天候時のキャンセル規約も事前に確認してください。
やまどうぐレンタル屋(※店舗受け取りの場合、送料不要)
(※2022/06/24時点の情報です)
下記ページに最近の富士登山のレンタル事情、レンタルする前に知っておきたいこと、大手レンタル会社の特徴・内容・価格について調査し、記事にまとめています。
管理人のレンタル体験記もご参考に。
まとめ
- 富士登山には、上下別の雨具(レインウェア・カッパ)を持っていきましょう(ビニールカッパ、ポンチョは×)
- 登山用の雨具がベスト
- そんなに登山・アウトドアをしないなら、レンタルが経済的(1泊2日2500円~)
- 富士登山は初心者用の上下で1万円程度のレインウェアで十分
- これから登山を始めるならレインウェアはゴアテックス製がおすすめ
最後に
富士山に登るときは、必ずレインウェアを持っていきましょう。登る前は、どんなに天候が良く、雲一つなくとも、午後になると雲に覆われることが多く、富士山の標高は雲なみなので、霧に覆われたり、雨が降ったりします。どうしても経済的な理由で用意するのが困難、という方は友達に持っていないか、借りることはできないか聞いてみるのも一つの方法です。
皆様が安全に楽しく富士山を登れるよう、心から祈っています。
装備・持ち物リスト

10年以上の登山経験を元に作成しました。安全・快適な登山の参考になれば幸いです。
今回は、軽くてべたつかず、ズボンは少し長く作られています、今まで買ったレインウエアーで一番いいです、少しだけ大きいです、蒸れなくて、最高に気に入っています、で、レビューを書きました、お勧めです(釣りと、わんこの散歩用です)