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ご来光、登山風景、自然の景色、登頂の記念写真などを写真に収めたい、SNSでシェアしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

私自身、写真撮影するのが好きで、富士山に限らず様々な山でスマートフォン、防水デジカメ、一眼レフを使ってきています。その経験を踏まえて、登山におけるカメラ選びについて考察してみたいと思います。
雨天中止派or全天候派

基本的に太陽が出て青空が広がっている天候の方が、曇り空や雨の撮影写真より映えます。
野外撮影用のカメラ選びで大きな分岐点となるのは、晴れや曇のときだけ撮影する雨天中止派なのか、雨でも撮影する全天候派か、ではないかと思います。
そのため、写真撮影好きの方の中には
- 好天時の撮影だけする素敵な写真を撮りたいタイプの方
- 雨でも雪でも関係なく撮影する記録型タイプ
がいるように感じます。

私は「全天候派・記録タイプ」なので、以下の記事は似たような気質の方には参考になるとおもいます。
”防水”が山で使うカメラの第一条件

野外の撮影、特に山での撮影ではカメラが防水(防滴)であることが第一条件になります。
その昔、私が山を登り始めて間もないころ、普通のコンパクトデジカメを山に持っていってました。雨だと使えないのはわかってましたので、その天候では使わないようにしていました。ある日、うっすらと霧が降るような、微妙な天候の時、道端に咲く花の写真が撮りたくて、ついついそのまま使ってしまいました。
「まあ、これくらいなら大丈夫だろう、以前もこの程度なら問題なかったし」
と普通に写真を撮っていたのですが、しばらくしてデジカメの電源入れたら液晶画面が真っ暗で何を撮影したか再生できなくなっていました。ファインダーの無いデジカメで、液晶画面が映らないと、何を撮っているのか、どう撮れているのか、撮影時にまったくわからず、家に帰ってパソコンで繋げてようやくわかる状況ですので、実質使い物になりません。
その経験に学んで、次は防水デジカメを購入しました。この選択は私の使い方には適切でした。「少し降ってるからカメラにカバー付けよう」とか、「ちょっと濡れちゃったけど大丈夫かな」など気にしなくてもよいのです。晴れでも雨でも霧でも”撮ろう”と思ったら、サッと取り出して撮影できてストレスフリーになりました。
登山での写真撮影機器を考える
スマートフォン

昔は珍しかったスマートフォンの防水機能も、今では一般的になってきました。スマートフォンに搭載されているカメラは二眼・三眼で性能が良く、望遠ズームを使わなければ非常に綺麗に撮影できます。
スマホのカメラは広角レンズ(写る範囲が広い)のため、自撮り、景色の撮影は得意ですが、接写(近距離撮影)、望遠(遠くの被写体を大きく撮影)、夜景は苦手で専用カメラに軍配が上がります。
雨が降って液晶タッチパネルが濡れると、挙動がおかしくなる(タッチパネルが指の動きを正確に把握でなくなる)ため、雨天時の撮影には向きません。(雨の中でさっと撮影し終えたいのに、誤動作多発で手間取ります)
また、雨天時に使う時に気をつけたいのが、このUSBなどの端子の差込口です。
最近では充電端子やイヤフォン端子にふたが取り付けられておらず、露出した状態でも防水性能を有しているキャップレス防水のスマホもありますが、内部に水分が入ると検知して警告がでるようです。内部の水分は乾燥に時間かかりますし、極力最初から水が入らないようにした方が良いでしょう。
スマホは故障させると、高額な修理費、買い替え費用、データ移行の手間、しばらく使えない連絡できない不便、など生じる可能性があるため、霧・雨天時の安易な利用は要注意です。防水性能も機種により程度が異なると思いますので、自身のスマホの防水性能を確認した上で、スマホ用防水ケースを利用するなど慎重な活用をおすすめします。
マホ用の完全防水ケースも販売されています。
スマホの防水対策には、防水ハードケースとドライバッグの2通りあります。水没も考慮するならドライバッグ系が強いですが、登山の雨対策程度であればハードケース系の方が使いやすそうです。スマホ用ドライバッグを1つ持っていますが、安心感はあるものの出し入れが面倒です。
デジカメ

”写真や動画を撮影するための機器”と役割が明確で、コンパクトかつ操作しやすいのがコンパクトデジカメ。雨天時の写真撮影は防水デジカメが安心です。
OLYMPUS STYLUS TG-860 Tough
起動が早く、グローブしても操作可能で、天候によらず確実に動作するため重宝しています。超広角レンズで広範囲撮影でき、ズームも十分、接写もできます。防水性能が水深15mまで耐えられる構造で、電池とSDカードの差し込み口の防水対策がかなりしっかりしていてます。もちろん、登山など野外の雨程度では全く問題ありません。その後このモデルは廃盤となり、より表現力の高画質モデルのTG-6(2019年)に1本化されたようです。
その他にも、他メーカーの防水デジカメは複数あります。
一眼レフ

一眼レフは、登山ではけっこうなお荷物ですが、思い描く写真を撮影するのに最適なカメラです。登山で写真撮影好きな方は、一眼レフ・ミラーレス一眼を使用している印象を受けます。
防水コンデジの画質でもそれなりに満足していたのですが、様々な理由で一眼レフの世界に足を踏み入れることに。最初の1台はPENTAX K-70。
防滴・防塵で高機能かつ価格も手頃な一眼のAPS-C機です。画質はTG-860とは歴然とした差があり、滑らかさや表現力にビックリしました。このカメラの画質で満足していたのですが、その後、ミラーレス一眼APS-C機のFUJIFILM X-T3も購入しました。
こちらも防塵防滴です。本体サイズはミラーレスの方がコンパクトです。ただ、X-T3に付けてるレンズが大きいので、総重量はそれほど変わらない感じです。
どちらも登山で使ってきていますが、画質がとても綺麗です。できるだけ綺麗な写真を、という方はけっこうな荷物になりますが、一眼・ミラーレス一眼がおすすめです。集光力が高いため、薄暗いご来光前でもブレにくく綺麗な写真が撮れます。
ただ、登山中にさっと撮りたい時に取れるようにするには、携行方法に工夫が必要です。稀に首からぶら下げて登ってる方がいますが、富士山は天候がよく変わること、良い天気でも砂埃が発生することがあること、傾斜のある岩場では溶岩石にカメラをぶつける可能性があり、注意が必要です。登山向けの防水対策された一眼向けのカメラバックもあり、バック自体が少し荷物になりますが、さっと撮影かつどんな天候でも安心なので私は使ってます。
専用の収納ポーチで素早い撮影&収納
軽量コンパクトな三脚
装備・持ち物リスト

10年以上の登山経験を元に作成しました。安全・快適な登山の参考になれば幸いです。
富士山のように標高の高い場所は、晴れ、曇り、雨以外にも濃霧、砂ぼこり、強風で砂粒飛んでくる、など下界とは異なる状況になることもあります。そのため、富士登山で良い条件のときだけ撮影する用の非防水のカメラを持っていっても、「ほとんど写真を撮影するタイミングが無かった、撮れなかった」となる可能性もあります。