【2024年版】富士登山における日焼け・紫外線対策

日焼け止めクリーム
まとめ
  • 標高が3000m級の富士山の場合、下界よりUV-Bが30~36%増加し、たとえ曇りでも紫外線は80%も透過する
  • 紫外線散乱剤は、アレルギーをおこすことがほとんどなく、子供用として安心して使える
  • 富士登山の場合、SPF30以上、PA++以上で耐水性の高 い日焼け止めが適切と思われる
  • 唇の日焼け止めはすぐとれるので、帽子による対策がおすすめ
  • つばの大きなハット帽、長袖シャツを着て、できるだけ肌を露出しない

詳しくは下記に記載しています。

富士山は紫外線が強い

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富士山を登るなら、日焼け止め化粧品(乳液・クリーム)による日焼け・紫外線対策は欠かせません。

富士山は非常に紫外線が強いため、極力肌を露出しないのが基本ですが、なかなか完全に日差しから隠すのも難しいため顔や首など部分的に日焼け止めを使います。

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晴れているときの富士山の日差しは強烈です。

富士登山 雲ひとつ無い快晴で太陽光線が降り注ぐ。

標高の高い富士山は、頂上に近づくと紫外線量も増えます。紫外線対策を何もせず肌が軽いやけどのように真っ赤になって下山後の入浴時に痛かった、という話もあり十分な対策が欠かせません。

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十分な日焼け対策を!

富士山で十分な紫外線対策をせずに登った結果、「火傷のように皮膚が真っ赤になって痛い」「日焼けして水膨れになっている」等のSNS投稿が散見されます。特に晴天晴れの日差しはレーザービームのように強烈です! ある程度日焼け止め対策しないとかなり皮膚痛めます。以外と忘れがちなのが耳の日焼け対策です。日焼け止め塗っていない耳に日差しがあたっていると、耳が真っ赤になるようです。(経験上、ハットを被っていれば日焼け止めクリーム塗らなくても大丈夫です。)

以下、「環境省 紫外線環境保健マニュアル2020」から紫外線と日焼け止めに関連する内容を抜粋しました。(もっと詳しく知りたい方は、直接、pdf資料 環境省 紫外線環境保健マニュアル2020(全52ページ)を読んでみてください)

 

紫外線と性質

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  1. 薄い雲ではUV-Bの80 ~ 90%が透過します。屋外では太陽から直接届く紫外線量と空気中で散乱して届く紫外線量がほぼ同程度になっています。
  2. 地表面の種類により紫外線の反射率は大きく異なります(新雪80%、砂浜10~ 20%、コンクリート・アスファルト10%、水面10 ~ 20%、草地・芝生、土面10%以下)。
  3. 標高が1000m上昇するごとに紫外線量は10 ~12%増加します。
  4. 年間で見ると、屋内で働く人は屋外で働く人の10 ~ 20%の紫外線を浴びています。

 

日焼け止めとは

最近は日焼け止めには、液状(2 層タイプを含む)・クリーム・乳液・スプレー・シート状など多くのタイプがあります。いずれの日焼け止めにも、紫外線防止効果を発揮させるために、普通の乳液やクリームの成分に加えて、紫外線防止剤が配合されています。紫外線防止剤は、紫外線散乱剤(無機系素材)と紫外線吸収剤(有機系素材)の2つに分けられますが、日焼け止めには数種類が組み合わされて入っています。

紫外線吸収剤は、白くならないという非常にすぐれた特徴をもっている半面、まれにアレルギー反応をおこす人がいます。一方、紫外線散乱剤は、少々白くなりますがアレルギーをおこすことがほとんどありません。

子供用として売られているものや、 皮膚の敏感な方用の日焼け止めは紫外線散乱剤のみを含んでいるものが多く、「紫外線吸収剤無配合」とか「紫外線吸収剤フリー」あるいは「ノンケミカルサンスクリーン」といった表示がされています。

 

日焼け止めのSPFとPA

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日焼け止めの効果は SPF(Sun Protection Factor)と PA(Protection grade of UV-A) で表示されています。

SPFは、主として UV-B(ほとんどは大気層(オゾンなど)で吸収されるが、一部は地表へ到達し、皮膚や眼に有害)を防ぐ指標で、数値が大きいほど強い紫外線から肌を守ります。

PAは、UV-A(UV-Bほど有害ではないが、長時間浴びた場合の健康影響が懸念されている)を防ぐ効果を表し、PFAの大きさにより 3 段階(PA+、PA++、PA+++)に分けて表示しています。+が多くなるほど UV-Aを防ぐ効果が高くなります。

 

どのような日焼け止めを選んだらよい?

紫外線の強い季節にかなり長時間戸外に出る場合(炎天下でのスポーツ 、 ハイキング、海水浴など)には高い効果を持つものを~

以上、紫外線環境保健マニュアル2020からの抜粋でした。

POINT

環境省 紫外線環境保健マニュアル2020と富士登山の状況を照らし合わせると、SPF30以上、PA++以上、耐水性の高い日焼け止めが適切と思われます。

 

日焼け止めの容量・サイズなど

ドラッグストアへ足を運ぶと、様々な日焼け止め製品が陳列されていますが、登山用に購入するならできるだけ軽量・コンパクトなものがおすすめです。

陳列されている商品を見ると、大きく分けて2タイプ

  • 持ち運び用(内容量40ml程度)
  • 自宅用(内容量100ml以上)

があります。

経験談

登山時に持ち運ぶなら、内容量40ml程度で十分です。極力、楽に登るためにも、軽量化を推奨

価格による性能の違い

同じSPF、PA、内容量でも300円程度から2000円程度のものまであります。この分野の専門ではないため詳しくはわかりませんが、お店で製品のパッケージを見ていると、価格が上がると

  • せっけんで洗い落とせる
  • うるおい成分が配合される

などの表記が加えられることに気が付きました。下山後には、多くの方は入浴されると思いますのでせっけんで洗い落とせる日焼け止めが良いのではないか、と思います。

「日焼け止め」売れ筋・人気ランキング

 

 

唇の日焼け・紫外線対策

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管理人

見落としがちなのが唇の日焼け・紫外線対策です。私の場合、富士山のような高所登山すると下山後に唇が少し黒くなった後カッサカサになり皮がめくれたりする状態が1~2週間続いたりすることがあります。

経験談

唇の日焼けによる荒れを避けるには、UVリップクリームが有効です。

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ただ、食事したり飲み物飲んだりすると徐々に取れるため、結局唇がガサガサになったり・・・。私は登山中に何度もUVリップクリームをつけるのが面倒で、もういいやと諦めることもしばしばですが、気になる方は登山中にマメにUVリップクリームを塗り直すことで、ある程度は紫外線対策できます。

UVリップクリーム 一覧(amazon)

 

肌を露出しないのが一番

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登山時に日焼け止めクリームを塗っても、汗を拭いたりしているうちに取れていってしまいます。そのため、日焼け防止には長袖のアンダーウェア・Tシャツを着たり、つばの大きなハット帽を被るのが効果的です。

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富士宮ルート山頂まであと少し

経験談

私の場合、登山前に顔や首に日焼け止めクリームを塗った後は、ほとんど塗らないことが多いです。紫外線対策をしっかりするなら汗をタオルで拭いて落ちたら、再度塗りなおして・・・となるのでしょうが、その余裕があるのは登山の最初ぐらいで山頂近くになると疲れ果て、紫外線のことを気にしている余裕がないかもしれません。

日焼け止めクリームは補助的なものだと考え、耳を覆えるハットをかぶる、長袖を着る、手は薄手のグローブを着用するなど可能な限り最初から肌の露出を抑えるのがおすすめです(これが楽で確実!)。長袖とハットの選び方については、以下のページを参考にしてください。

 

まとめ

  • 標高が3000m級の富士山の場合、下界よりUV-Bが30~36%増加し、たとえ曇りでも紫外線は80%も透過する
  • 紫外線散乱剤は、アレルギーをおこすことがほとんどなく、子供用として安心して使える
  • 富士登山の場合、SPF30以上、PA++以上で耐水性の高 い日焼け止めが適切と思われる
  • 唇の日焼け止めはすぐとれるので、帽子による対策がおすすめ
  • つばの大きなハット帽、長袖シャツを着て、できるだけ肌を露出しない

 

装備・持ち物リスト

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管理人

10年以上の登山経験を元に作成しました。安全・快適な登山の参考になれば幸いです。

【簡易版】「42項目」富士登山の装備・持ち物リスト一覧(クリックで開きます)

服装・装備・持ち物の準備リスト一覧(簡易リスト)

  • -遭難、怪我のリスクを防ぐ最重要装備
  • -登山の安全性・快適性が向上する装備
  • -登山の安全性・快適性が多少向上する装備
  • -あれば便利な装備

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