須走ルートの概略図、登山口までのアクセス情報、登山地図・マップ、特徴(登山口(五合目)標高、歩行距離、所要時間・コースタイム、山小屋数)、関連動画の紹介、登山時に撮影した写真、注意点などについて掲載、解説します。
須走ルートの概略図
登山ルート情報 | ||||
登山ルート名 | 登山口 (五合目)標高 |
歩行距離 | 所要時間 (休憩含まず) |
山小屋数 |
須走ルート (写真:赤色) |
2000m | 全: 14km 登り: 7.8km 下り: 6.2km |
登り: 約5時間40分 下り: 約2時間30分 |
12 |
登山口の位置とアクセス
”須走口五合目(ふじあざライン五合目)”が登山口となります。
自宅からマイカーで移動する方
須走口五合目付近には、約200台分の駐車スペースがありますが、夏季のマイカー規制期間中は、一般車は「道の駅すばしり」奥の須走多目的広場乗換駐車場(約500台)に停めて、シャトルバスかシャトルタクシーに乗り換えて五合目まで移動することになります。
- マイカー規制期間 : 2019年7月10日(水)12時 ~ 9月10日(火)12時(連続63日間)
- 須走多目的広場乗換駐車場は有料となります。(1台1000円)
- 須走多目的広場乗換駐車場⇔須走口五合目のシャトルバスとシャトルタクシーの時刻表、料金 → 令和元年度マイカー規制パンフレット
※電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)など一部車両はマイカー規制対象外です。詳しくは → 静岡県富士山マイカー規制
自宅から電車&バスで移動する方
夏期限定で最寄り駅(小田急小田原線:新松田駅、御殿場線:御殿場駅)から須走口五合目までのバスも運行しています。(発着地点、時刻表、運賃はこちら → 富士急行バス)
須走ルート登山地図
特徴
- 緑に囲まれた樹林帯から富士登山を堪能できる
- 一部区間(七合目~八合目は登り下り共有) 以外は、登山道と下山道が分かれているため、登山者と下山者の道の譲り合いによる渋滞は発生しにくい。
- 下山道の砂走りはヒザに優しく、早く快適に下山できる!
- 富士登山者の10%前後の利用に留まるため、吉田ルートと合流する本八合目までは比較的空いている。
- 富士山の山頂を中心としたご来光の方角は、山開きの7月1日には東北東で、次第に南下し閉山時期9月10日にはほぼ東になります。
須走ルートは富士山の東にあるため、天候が良ければ、ルート上から開放感のあるご来光を眺めることができます(御殿場ルート、富士宮ルートでは、時期や場所によってはご来光の瞬間が山の斜面で隠れてしまったり、左側の地平線・雲海が山の斜面に隠れてしまいます。山小屋前でのご来光の見え方は宿泊予定の山小屋に事前に問い合わせて確認してください。詳細な方角・日の出時刻は日の出・日の入りマップでも確認できます)。
- 本八合目で、富士登山者の約60%が利用する吉田ルートと合流するため、本八合目~山頂まで非常に混雑しやすい。
- 特に、山頂ご来光の場合、日の出時間には頂上に着くように、各山小屋から登山者がどっと出てくるため、吉田ルートと合流する本八合目以上はご来光渋滞が発生しやすく、コースタイムより大幅に時間がかかってしまう場合がある。
- 須走・吉田ルートの頂上(久須志神社)から、最も標高の高い剣ヶ峰(標高3776m)までは、火口を挟んでほぼ反対側で、剣ヶ峰目的の場合は実質お鉢めぐり(約90分)をすることになり、それ相応の体力が求めらる。
- 下山ルート八合目に吉田ルートと須走ルートの分岐あり、間違いが発生しやすい(要注意)。
山小屋・施設リスト一覧
須走ルートは本八合目で吉田ルートと合流します。
須走ルート上の施設(山小屋・その他) | ||||
山小屋名 | 場所/標高 | 収容人数 | 宿泊プラン・料金・食事内容・設備等 の詳細情報 |
口コミ (Google) |
菊屋 (きくや) |
五合目 1970m |
70人 | HPはこちら | 口コミ |
東富士山荘 (ひがしふじさんそう) |
五合目 1970m |
50人 | HPはこちら | 口コミ |
吉野家 (よしのや) |
砂払い五合目(下山道) 2230m |
100人 | HPはこちら | 口コミ |
長田山荘 (おさださんそう) |
新六合目 2450m |
25人 | HPはこちら | 口コミ |
瀬戸館 (せとかん) |
本六合目 2625m |
120人 | HPはこちら | 口コミ |
大陽館 (たいようかん) |
七合目 2920m |
150人 | HPはこちら | 口コミ |
見晴館 (みはらしかん) |
本七合目 3200m |
90人 | HPはこちら | 口コミ |
八合目江戸屋(下江戸屋) (えどや/したえどや) |
八合目 3350m |
180人 | HPはこちら | 口コミ |
※本八合目で吉田ルートと須走ルートの登山道(登りルート)が合流するため、以下リストは吉田・須走ルートと同じになります。 | ||||
富士山ホテル | 本八合目 3400m |
350人 | HPはこちら | 口コミ |
本八合目トモエ館 | 本八合目 3400m |
250人 | HPはこちら | 口コミ |
胸突江戸屋(上江戸屋) (むなつきえどや/うええどや) |
本八合目 3400m |
210人 | HPはこちら | 口コミ |
御来光館 (ごらいこうかん) |
八合五勺 3450m |
150人 | HPはこちら | 口コミ |
富士山頂上 久須志神社 (くすしじんじゃ) |
頂上 3715m |
- | HPはこちら | 口コミ |
頂上 扇屋 (おうぎや) |
頂上 3715m |
宿泊なし | - | 口コミ |
山口屋 (やまぐちや) |
頂上 3715m |
150人 | HPはこちら | 口コミ |
動画
須走ルート全体を解説した動画を紹介します。
富士山登山ガイド【須走ルート】(約15分)
静岡県の世界遺産 富士山公式サイトに掲載されている須走ルートの案内動画です。装備や登山マナー、ルート情報について解説しています。
ルート情報のみ知りたい方は ダイジェスト版(約8分) がおすすめです。
各地点の情報、個人的感想
以下の写真は2018/07/18,19の登山の時に撮影した写真を中心に掲載しています。
須走口五合目(標高2,000m)
五合目~登山道下山道合流地点
小御岳神社の鳥居をくぐり、ここから登山が始まります。
しばらくは樹林帯。
約20分ほど歩くと、登山道と下山道の合流地点に到着します。
登山道下山道合流地点~新六合目
まだまだ続く樹林帯。
高山植物が花を咲かせています。
徐々に標高が上がり、草木の背丈が低くなってきました。
新六合目の長田山荘(しゃくなげ山荘)に到着。
新六合目~本六合目
草木の背丈が低く、他の登山者の歩く様子が見えます。
様々な高山植物たち。
本六合目の瀬戸館に到着。
本六合目~七合目
まだ草木があります。
徐々に緑が少なくなってきます。
七合目の太陽館に到着。
七合目~本七合目
七合目まで来ると、緑が大分少なくなってきます。
本七合目の見晴館に到着。
本七合目~八合目
徐々に気温も下がっていることが体感します。
須走ルートの下山道と吉田ルートの下山道の最終分岐案内地点前を通過します。
八合目の江戸屋(下江戸屋)に到着です。
八合目~本八合目
須走ルートの下山道と吉田ルートの下山道の最初の分岐案内地点前を通過します。
本八合目の胸突江戸屋(上江戸屋)と
トモエ館があります。
ここは吉田ルートと須走ルートの登山道の合流地点で、ここから先は登山者が増えます。
ここより上は、浅間大社の境内になります。
本八合目~九合目
小岩がごろごろ。
見下ろすと、ぐねぐねと蛇のような道になっているのがわかります。
八号五勺の御来光館に到着。
ここから山頂まで約80分、トイレがありません。必要な方はここで済ませましょう。
岩が赤っぽいです。
上を見上げると、山頂が見えてきます。
九合目に到着です。
この建物は廃屋となっています。
九合目~ルート頂上
山頂まであと少し。
しかし、皆疲労で近くて遠い山頂。足が止まる回数も多くなる。
この直線を登りきったら、頂上です。
つきましたー!
頂上の神社と山小屋
須走ルート&吉田ルートの頂上には、久須志神社(くすしじんじゃ)と山小屋があります。
久須志神社(くすしじんじゃ)。
扇屋、山口屋、東京屋の3つの山小屋あり、食事や土産物が販売されています。
また、各小屋前には休憩スペースがあります。
自動販売機まで設置されています。
下山道:ルート山頂~八合目分岐
須走ルートは登山道と下山道が異なります。
須走口下山道が目印。
ここから下山が始まります。
砂礫の道です。
非常に滑りやすく、転倒する方も多いです。
そして、ここが吉田ルートと須走ルートの下山道の最初の分岐点になります。
須走ルートの下山道は右側です。
下山道:八合目分岐~七合目
しばらく降りると、もう1回分岐案内があり、ここが須走ルートの下山道と吉田ルートの下山道の最終分岐案内地点になります。
須走ルートの下山道はここも右です。
やがて、登山時に通過した七合目太陽館に到着します。
下山道:七合目~砂払い五合目(砂走り区間)
七合目から下って間もなく、砂走りという砂利の深い道になります。
砂利が深いため、膝への衝撃が少なく下山できます。
ただ、砂埃も発生しやすい場所です。(天候によります)
一旦樹林帯に入りますが、
また、砂走が続きます。
遠くに鳥居が見えてきます。
ここが砂払い五合目で、砂走りの終了点になります。
山小屋の吉野家があり、小屋前で休憩や飲み物の購入ができます。
この鳥居をくぐれば樹林帯になります。
下山道:砂払い五合目~須走口五合目
ここまでくれば、下山ももう少しです。
登山道と下山道の合流地点。
無事下山。お疲れ様でした☆
ロングスパッツ(ゲイター)は上まで砂埃まみれでした。
最後に
下山時の注意点
須走口の下山道は、頂上~八合目までは吉田ルートと共用で、八合目で須走ルート方面と吉田ルート方面で分岐します。ここは下山方向の間違いが発生するため多数の標識で注意を促していますが、なんとなく人の流れに乗ってると吉田ルートの下山者の方がずっと多いため、誤って吉田ルートに降りてしまう可能性があります。また、強風、雨、濃霧になると現在位置の把握まで気が回らず、下山方向を間違いやすくなりますので、ご注意ください。
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八合目で分岐する
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このことをしっかり念頭に置いて、下山しましょう。詳しくは次の須走ルートの下山道 動画解説を御覧ください。
<須走ルート下山道 動画解説>
また、須走ルートの下山ルートは、七合目から砂払い五合目までが”砂走り”という砂利道が続きます。砂利が深く、フットスパッツを靴の上から付けていないと、靴の中に頻繁に小石が入ってしまい痛くなります。
- いちいち小石が入るたびに靴ひも解いて靴脱いで、また靴はいて・・・と疲労の中で気が狂いそうになるほど面倒な作業をしたくない方
- 仲間に「足に石が入ったから、ちょっと待って!」と足止めしたくない方(一人の準備不足は仲間に負担)
- 小石が入って足が痛いが取るのが面倒で痛い中でそのまま我慢して下り続けたくない方(経験ありますが、痛みに気をとられ登山を楽しめません。)
⇒ 事前にフットスパッツを用意することをお勧めします。