昨今、登山装備のレンタルサービスが充実し、初期費用が1/3程度に抑えられます。
須走ルートの概略図
- 開通:2023/07/10(月)~ 09/10(日)
- 登山口(五合目)標高:2000m
- 歩行距離:14km (登り-7.8km,下り-6.2km)
- 所要時間(休憩含まず):約8時間10分 (登り-約5時間40分,下り-約2時間30分)
- 山小屋数:12

須走ルートは、緑に囲まれた樹林帯から富士登山を堪能できるルートです。時期によっては登山道沿いに多数の高山植物の花々を見ることができます。吉田ルートと合流する本八合目までは比較的空いているためゆったり登れます。
登山口の位置とアクセス
”須走口五合目(ふじあざライン五合目)” が登山口となります。
須走ルート登山地図

昔ながらのPDF等の地図もありますが、昨今、登山アプリの地図もあり、選択肢が広がっています。
簡易地図
アプリ地図・有料地図
<紙地図>
大きな紙地図なので全体を把握しやすく、登山口までの移動含めた計画を立てやすいです。
その他

その他に 静岡県が制作した~マナーガイド「富士山へ登る人のために」~のebook版があります。日本語・英語版/中国語(繁体字)版/中国語(簡体字)版/韓国語版/ポルトガル語版があり、簡略化された登山地図も掲載されています。数が多いので下記ページにまとめています。
特徴

須走ルートの特徴を ○ or △ で掲載してみました。須走ルートといえば、高山植物の花々、下山道の”砂走り”が大きな特徴です。
- 緑に囲まれた樹林帯から富士登山を堪能できる
- 富士登山者の10%前後の利用に留まるため、吉田ルートと合流する本八合目までは比較的空いている。
- 富士山の山頂を中心としたご来光の方角は、山開きの7月1日には東北東で、次第に南下し閉山時期9月10日にはほぼ東になります。
須走ルートは富士山の東にあるため、天候が良ければ、ルート上から開放感のあるご来光を眺めることができます(御殿場ルート、富士宮ルートでは、時期や場所によってはご来光の瞬間が山の斜面で隠れてしまったり、左側の地平線・雲海が山の斜面に隠れてしまいます。山小屋前でのご来光の見え方は宿泊予定の山小屋に事前に問い合わせて確認してください。詳細な方角・日の出時刻は日の出・日の入りマップでも確認できます)。 - 一部区間(七合目~八合目は登り下り共有) 以外は、登山道と下山道が分かれているため、登山者と下山者の道の譲り合いによる渋滞は発生しにくい。
- 下山道の砂走りはヒザに優しく、早く快適に下山できる!
須走ルートの下山ルートは、七合目から砂払い五合目までが”砂走り”という砂利道が続きます。砂利が深く、下山しやすいのですが、登山用フットスパッツを靴の上から付けていないと、靴の中に頻繁に小石が入ってしまい痛くなります。
【動画】砂走りの下山の様子
もし、砂走りでは登山用スパッツを付けていないと、
- いちいち小石が入るたびに靴ひも解いて靴脱いで、また靴はいて・・・と疲労の中で気が狂いそうになるほど面倒な作業が続く
- 仲間に「足に石が入った、痛い!ちょっと待って!」と足止めしてしまうことも(一人の準備不足は仲間に負担)
となりますので、事前にフットスパッツを用意することをお勧めします。(上の動画の出演者もみなさん登山スパッツ付けてます)
- 本八合目で、富士登山者の約60%が利用する吉田ルートと合流するため、本八合目~山頂まで非常に混雑しやすい。
- 特に、山頂ご来光の場合、日の出時間には頂上に着くように、各山小屋から登山者がどっと出てくるため、吉田ルートと合流する本八合目以上はご来光渋滞が発生しやすく、コースタイムより大幅に時間がかかってしまう場合がある。
- 須走・吉田ルートの頂上(久須志神社)から、最も標高の高い剣ヶ峰(標高3776m)までは、火口を挟んでほぼ反対側で、剣ヶ峰目的の場合は実質お鉢めぐり(約90分)をすることになり、それ相応の体力が求めらる。
- 下山ルート八合目に吉田ルートと須走ルートの分岐あり、間違いが発生しやすい(要注意)。

下山時に注意したいのが、八合目にある吉田ルートと須走ルートの分岐点です。
吉田・須走ルート下山道の八合目 下江戸屋分岐

写真からわかるように、須走ルートは右側です。晴天時は、しっかりと標識を確認できますが、雨天時などの悪天候で視界の悪い時は要注意です。この分岐点で多くの登山者は吉田ルート側(左側)に降りていきますので、なんとなく前方の登山者の後追いせず、一度足をとめて標識を確認して、右側を降りていきましょう。
以下、案内動画でご確認ください。
【動画】須走ルート下山道
山小屋・施設リスト一覧

須走ルートは本八合目で吉田ルートと合流します。
※本年もコロナの影響により収容人数・料金等が変動する可能性があります。詳細は各施設のWebサイトでご確認ください。
「須走ルート」の施設(山小屋・その他) | |||
山小屋名 | 場所/標高 | 収容人数 | 口コミ (Google) |
菊屋 (きくや) |
五合目 1970m |
70人 | 口コミ |
東富士山荘 (ひがしふじさんそう) |
五合目 1970m |
- | 口コミ |
吉野家 (よしのや) |
砂払い五合目(下山道) 2230m |
100人 | 口コミ |
長田山荘 (おさださんそう) |
新六合目 2450m |
25人 | 口コミ |
瀬戸館 (せとかん) |
本六合目 2625m |
120人 | 口コミ |
大陽館 (たいようかん) |
七合目 2920m |
150人 | 口コミ |
見晴館 (みはらしかん) |
本七合目 3200m |
90人 | 口コミ |
八合目江戸屋(下江戸屋) (えどや/したえどや) |
八合目 3350m |
180人 | 口コミ |
※本八合目で吉田ルートと須走ルートの登山道(登りルート)が合流するため、以下リストは吉田・須走ルートと同じになります。
|
|||
富士山ホテル | 本八合目 3400m |
350人 | 口コミ |
本八合目トモエ館 | 本八合目 3400m |
250人 | 口コミ |
胸突江戸屋(上江戸屋) (むなつきえどや/うええどや) |
本八合目 3400m |
210人 | 口コミ |
御来光館 (ごらいこうかん) |
八合五勺 3450m |
150人 | 口コミ |
富士山頂上 久須志神社 (くすしじんじゃ) |
頂上 3715m |
- | 口コミ |
頂上 扇屋 (おうぎや) |
頂上 3715m |
宿泊なし | 口コミ |
山口屋 (やまぐちや) |
頂上 3715m |
150人 | 口コミ |
関連ページ
動画
須走ルート全体を解説した動画を紹介します。
富士山登山ガイド【須走ルート】(約15分)
静岡県の世界遺産 富士山公式サイトに掲載されている須走ルートの案内動画です。装備や登山マナー、ルート情報について解説しています。
ルート情報のみ知りたい方は ダイジェスト版(約8分) がおすすめです。
各地点の情報、個人的感想
以下の写真は2018/07/18,19の登山の時に撮影した写真を中心に掲載しています。
最後に
須走ルートは、樹林帯、高山植物、砂走りなど、1つのルートで様々な富士山の表情にであえるルートです。吉田ルートと合流する8合目まではそれほど登山者も多くなく、のんびり登りたい方におすすめです。
私の須走口の登山記録
装備・持ち物リスト

10年以上の登山経験を元に作成しました。安全・快適な登山の参考になれば幸いです。
須走ルートの概略図、登山口までのアクセス情報、登山地図・マップ、特徴(登山口(五合目)標高、歩行距離、所要時間・コースタイム、山小屋数)、関連動画の紹介、登山時に撮影した写真、注意点などについて掲載、解説します。