剣ヶ峰を下り、浅間神社奥宮前で靴紐を締め直します。
登ってくるのは時間がかかっても、下るのはあっという間です。
山頂から九合五勺までは、傾斜が強いため、ゆっくりと歩行でおります。
徐々に山頂が遠のいていきます。
九合五勺からは転倒時の制動と万が一の確保を兼ねて着用していたハーネスを外して、尻セードと一気に下山します。
八合目付近まで下山すると、雲の中に入ったのか、濃霧になり視界が悪くなってきました。
富士山のように同じような道が続く雪山では、視界が悪化してくると、下山ルートを見失う可能性があるので要注意です。
八合目からそのまま沢にそってまっすぐ降りると、宝永火口に落ちます。濃霧になればなるほど、途中でGPSを見て確認する(スマホのアプリ、ジェオグラフィカなど)と、道迷いを防げます。なお、トラックログ(gpsの軌跡)をとっておくと激しい濃霧で視界がほとんどない状況でも登ったときの軌跡に添って下山すれば、登山口に帰還できます。
六合目付近から徐々に視界が良くなり、無事に富士宮五合目の駐車場に到着。
皆様お疲れ様でした☆
最高の天候、ガイドの野中さん、一緒に登ったツアー参加者のお陰で安全に、会話と楽しみながら登ることが出来ました(^^)
ありがとうございます。
その後&感想
一ヶ月ほど前から、この残雪期の富士登山に向けて、体力的な準備をしてきました。2歳の子供をベビーキャリアで背負って歩いたり山登ったり、日帰り登山でもいつもより長めのルートを歩いたりしてきました。お陰で下山時の七合目ぐらいまでは元気でした。少し風邪気味(熱はなし、鼻水だけでる)だったのですが、登山の疲労と風邪の体調が相まったのか、七合目ぐらいから具合が悪くなってきました。
少し頭が痛くなり、少し吐き気もしました。
「もしかして高山病か?高山病にならないようにしっかり対策してたはずなんだけど。。。」と思いつつ、五合目まで下山して何時になくキツくなってきました。
富士宮五合目の駐車場から水ヶ塚駐車場まで移動し、予定ではそのまま最寄りの温泉へ行くつもりが、なんだか体調がすぐれず、とても眠くなってしまい、そのまま車の中で眠ってしまいました。パッと目が覚めたのは約2時間後、そこそこ体調が回復していました。そのまま御殿場市内へ移動し、温泉&夕食を取りました。
5月5日は、御殿場-東京間の東名高速道路が夜まで大渋滞で、渋滞の中運転する体力がなかったため、御殿場市近くの道の駅ふじおやまで車中泊。翌朝6時に起床し、渋滞が解消されていたので、東名高速に乗って帰宅したのでした。
翌日の6日もなんだか体調が良くなくて、少し頭が痛く、鼻水もでて、気持ちも悪い。通常、高山病なら下山したらまもなく良くなりますが、翌日も似たような症状だったため、この症状は、登山の疲労と風邪の症状が表面化したものだったのか、と思っています。
僅かな風邪の症状でも、ハードな登山では思わぬ体調不良の起因になる、ということを今回の登山で学びました。
また、”晴天の雪山登山では、太陽光+雪面からの照り返しによる紫外線の影響で猛烈に日焼けする”ということを今までの経験でわかっていたのですが、「どうせ、唇に塗ってもすぐ取れるしな~、日焼けしても唇の皮むけてガサガサになるだけだし、私は男だし多少唇があれてもいいかな。」と考えて、日焼け止めリップクリームを持っているにも関わらず、塗らずに登ってしまいました。
そしたら、下山後間もなく、思わぬ自体に。。。
下山後2日後ぐらいには唇の皮が黒く変色し、パリッパリになって全く伸縮性がなくなってしまいました。食べるのも一苦労で、それを忘れて口を開くとひび割れて出血と汁がでてきます。
下山して1週間たってもまだ完治せず、唇から出血&透明な汁が少しでています。(ジリジリした痛みあります)
「まさか、こんなにひどくなると思わなかった。積雪期の晴天の富士山は凄まじい。」とわかりました。
この記事読んだ方は、積雪期の富士登山に日焼け止めクリームを持っていかない・・・なんて方はいないと思いますが、唇もしっかり塗ってくださいね☆
下山後に、今年のGWは大丈夫だったろうか、と調べたら、遭難して救助された方がおられるようです。
(出典:UTYテレビ山梨)
無事救助されて何よりです。
積雪期の富士登山は、天候次第で難易度が急変しますし、怪我の程度によっては自力での下山が困難になるため、気が抜けません。
最後に、夏以外の富士登山の登山計画書・登山届の提出についてですが、最近はコンパスが普及していますが、警察の方?この時期の入山者を監視している方?が
”「コンパスだと遭難救助に向かう前にコンパスだと情報を得るのに時間・手間がかかる。直接、提出して欲しい」と言っていた”という話を聞きました。
登山口により、提出先が異なります。詳細は下記の富士登山における安全確保のためのガイドライン(主に夏山期間以外)を参照してください。
参考URL
装備・持ち物リスト
10年以上の登山経験を元に作成しました。安全・快適な登山の参考になれば幸いです。
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