富士登山では酸素缶が高山病の軽減に役立つことがあります。正しい使い方や携行のタイミングを初心者向けに解説します。

富士登山では、その標高ゆえ高山病の発症率が非常に高く、発症時の緩和策として酸素缶が認知されています。


富士山の人気ルート(吉田ルート、富士宮ルート)の八合目には救護所があり、高山病を発症した登山者が訪れた際の対処方の一つとして、酸素吸入が用いられています。
以下、2014年に富士宮ルート八合目にある診療所”富士山衛生センター”に勤務された医師のお話より抜粋。
大体の場合、まず酸素を測って、酸素ボンベを使って酸素を吸ってもらうことになります。低酸素に伴って、気持ち悪い•頭痛がするといった症状が出ているので、通常は酸素濃度を一時的に上げてあげれば症状は良くなるんです。そのため、軽症の人は座らせて深呼吸をしながら酸素を吸ってもらいます。個人差はありますが、だいたい10分20分も吸っていれば楽になってくるものです。人によっては少し横になって安静にしてもらい、あまりに症状が遷延する人には、痛み止めや吐き気止めも用意していますので、そういう薬を使うこともあります。点滴もありますが、そこまでするのはよほどのケースですね
高山病は気圧低下、脱水症状によるものもありますが、低酸素による高山病を発症した場合は、酸素吸入は有効です。ただし、「だいたい10分20分も吸っていれば楽になってくる」とありますが、市販されている酸素缶1本では容量不足でこの時間の酸素吸入はできません。
また、酸素吸入により一時的に症状が緩和しても、再度登り始めると高山病を発症してしまう可能性もあります。
酸素缶については高山病の記事で深く触れていますので、そちらを参考にしてください。


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