- 時間は行動の目安になる
- 登山時に防水性能のある時計を用意する
- 腕時計を付けるなら、傷ついても気にならないものを身に付ける
- スマホで代用する場合は防水・防塵対策する
詳細は、下記に記載しています。
目次
時計で状況を把握する
雨天・濃霧・砂埃の状況では防水のスマホでもポケットから出すのを躊躇します。やはり時刻確認は防水時計が便利!
「まだご来光まで時間があるから、ゆっくり登ろう」
「そろそろ日没時間に迫ってきたから先を急ごう」
と言った具合に、時間は行動の目安になります。
経験上、富士登山では、
- ご来光登山時(日の出時刻までに山頂に到着するなど)
- 下山時(下山後にバスに乗るなど。御殿場ルートなどバス本数が少ない地点では要注意。)
のときに、頻繁に時間を確認しています。必ずしも腕時計でなくてもいいのですが、やはりすぐに時間を確認できる腕時計が便利です。
富士登山に大切になってくる腕時計の機能は、防水機能です。
傷つけたくない腕時計は身に付けない
富士登山には、傷つけたくないブランド物の高級時計は避けたほうが良いです。
富士山の山頂が近づいてくると、傾斜がきつくてなり、手を使うような場所が多数あり、手の近くにある腕時計を傷つける可能性があります。
2019/07/25 吉田ルート 八合目の手前の岩場
特に吉田ルート、富士宮ルートは上の写真のような岩を手で掴みたくなるような登りにくい岩場がいくつもあります。
2019/07/25 吉田ルート 八合目の手前の岩場
富士山の岩は火山岩で尖っています。手首に巻いていると、手を使うような岩場でガリッと傷つく可能性あります。手首に巻かずザックにしまって置くか、手首に巻くなら傷がついても気にならないような防水機能をもった腕時計が最適です。
登山時の腕時計の携行方法
登山時に、どのように腕時計を携行するのが快適か、いくつか方法をご紹介します。
直接腕の肌の上に付ける
一般的な装着方法ですが、登山時にはいまいちで、あまりおすすめしません。
[メリット]
- しっかりと時計を装着できる(歩行中にブラブラしにくい)
[デメリット]
- 肌と時計の間が蒸れる(発汗量の多い登山は特に)
- 温度計機能がある場合、体温で正確な温度が測定できない
- レインウェアやレイングローブの着用で時計が隠れる
長袖の上から付ける
山慣れた方々を見ると、この装着方法が見受けられます。
[メリット]
- 吸湿速乾系ウェアの場合、生地が汗を吸って拡散してくれるので、ムレ感が少ない
[デメリット]
- ウェアの上は滑りが良いので、歩行中に腕時計がずれやすい
- 温度計機能がある場合、体温で正確な温度が測定できない
- レインウェアやレイングローブの着用で時計が隠れる
ザックのショルダーベルト(ショルダーハーネス)に取り付ける
ザック(リュック)のショルダーベルト(ショルダーハーネス)に取り付ける方法です。
[メリット]
- 腕に付けないので、汗ムレが無い
- 歩行時の腕振りが楽
- 温度計機能がある場合、正確な外気温が測定できる
- ウェアの着脱の影響を受けない(腕に時計をつけた場合レインウェアの着用で隠れたりする)
[デメリット]
- 時計と顔が近いため、時計を見にくい。時間確認のみなら良いが、頻繁にコンパス機能等の様々な機能をフル活用したい方には向かない
ショルダーベルトに、取り付けられるベルト(登山用ザックには付いていたりする)があることが条件になり、かなり山慣れた方、登山ガイドさん等の上級者に見受けられます。
登山・アウトドア向けの腕時計
最近では、カシオ、シチズン等の時計メーカーの10気圧防水の腕時計が2,000円程度から販売されています。富士登山時の腕時計としては、安価なものでも必要十分です。
高気圧防水、方位計測、気圧計測、高度計測などの機能がある本格的な登山・アウトドア向けの時計もありますので、ご紹介しておきます。
CASIO(カシオ) プロトレック
Gショックはちょっと・・・という30~50代に人気のようです。
プロトレックの腕時計を数年前に購入し使い続けています。ソーラー発電の電波時計でその他各種機能がついています。私が時間確認以外でよく使うのが、方位表示、温度計です。高度計はスマホの登山アプリで確認できるのでそんなに使いません。タフな時計なので、子供との水遊び・川遊びでも装着したまま何度も水没させてますが、まったく問題なく動作し、さすが日本の時計といった感じです。スーツ着る時以外はこの時計を使ってます。
秋葉原 ヨドバシカメラ(私はここで購入)など大型店舗に行けば多数のモデルが置いていると思います。気になる方はぜひ実店舗でチェックしてみてください。
実売価格2万円~。
「カシオ プロトレック」シリーズ」の人気モデルと購入者レビュー 一覧
SUNTO(スント)
実売価格1万円後半~。
「スント」の人気モデルと購入者レビュー 一覧
携帯電話で代用する時の注意点
悪天候時はスマホを防水袋に入れるのがおすすめです!
雨による水濡れ
最近は携帯電話でも防水機能が付いているものが多いです。また、USB等の充電端子に水が入った場合、検知して充電ストップし、警告メッセージが表示されるようです。ただ、充電ポートに入った水分が乾くのに時間がかかりますし、場合によっては水分がなくなってもエラー警告が消えないトラブルも発生しているようです。後々面倒なので、可能な限りスマホは濡らさない(特に充電ポートに雨水を入れない)方がよいでしょう。防水袋に入れてしまうのがおすすめです。
砂埃
たとえ雨が降っていなくても、富士山は日照りの日が続くと山の表面が乾燥し、砂埃が発生しやすくなります。砂埃は、風が強い時だけでなく、前の登山者が巻き上げていくケースもあります。
2012/08/04 登山者の巻き上げる砂埃(御殿場ルートの下山道で)
2018/07/19 吉田・須走ルート共通の下山道、八合目付近。砂埃が舞う様子が遠くからでも確認できる。
細かな砂がスマホに付着するする可能性も十分に考えられます。最近はスマホは防水仕様のものが多いですが、充電に使用するコネクタの穴がそのまま空いた状態になっています。防水仕様のものは穴に水が入ってもある程度耐えられるよう作られているようですが、砂埃が入ると面倒なことになりかねません。
万が一登山道に落としてしまった時のことも考えて、メンディングテープや専用のキャップで塞ぐのをおすすめします。
「コネクタ 防塵キャップ」の一覧と実売価格(amazon)
まとめ
- 時間は行動の目安になる
- 登山時に防水性能のある時計を用意する
- 腕時計を付けるなら、傷ついても気にならないものを身に付ける
- スマホで代用する場合は防水・防塵対策する
装備・持ち物リスト
10年以上の登山経験を元に作成しました。安全・快適な登山の参考になれば幸いです。
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最近のスマホは防水仕様が多いですが、雨天・濃霧・砂埃の状況では、万が一の故障を考えるとポケットから出すのは躊躇してしまします。スマホは高価ですし、故障して動作不良になった時にその後の対処がかなり面倒です。。。もちろん、スマホ自体を防水袋などに入れてる場合は大丈夫です!ただ、悪天候時は結構余裕が無いというか、さっさと目的地へ行きたい感じなので、時間確認するだけなら腕時計の方が便利です。)※スマホのディスプレイが雨で濡れるとタッチパネルが正常に反応しなくなります。時間確認だけなら問題ありませんが。)