レインウェアの防水透湿性の性能比較

アウトドアメーカーやスポーツメーカーなどからたくさんの種類の防水透湿性の素材を使ったレインウェア(雨具・カッパ)が販売されています。

レインウェアを選ぶ上で耐水圧と防水透湿性はとても重要な基準です。

人間の皮膚は常に水蒸気を出しています。加えて登山では大量の汗をかきます。

もしコンビニで売っているような防水透湿性のない安いビニールのレインウェアを着たり、ホームセンターに2千円ぐらいで売っているような防水透湿性があっても能力が非常に低いレインウェアを登山でしようすると・・・中が汗で蒸れ蒸れになってまるで雨がしみているかのようにべちゃべちゃになる可能性が高いです。

そもそも、根本的に作りが違うので、最低限アウトドア用のレインウェアを選ぶのが基本です。

 

防水透湿素材として、もっとも有名なのはゴアテックスですね。

でも、これが値段が高い

上下セパレート式だと3万以上になってしまいます。

 

ゴアテックスの性能は、

防水透湿性の素材 耐水圧 (mm) 透湿性 (g/m^2/24hrs) JIS規格-透湿度試験方法
ゴアテックス 45,000 13,500 L-1099B-2

になります。

 

◆防水透湿素材の性能比較

アウトドアショップでは、1万円くらいのレインウェアも売られています。

性能を見ると、防水透湿性に関してはゴアテックスを上回る性能が書かれていたりします。

防水透湿性の素材 (メーカー名) 耐水圧 (mm) 透湿性(g/m^2/24hrs) JIS規格-透湿度試験方法
ゴアテックス (ゴアテックス社) 45,000 13,500 L-1099B-2
ベルグテックEX (ミズノ) 32,640  16,000  L-1099B-1
ブリーズドライテック (モンベル) 25,000  15,000  L-1099B-1
ドライライトテック (モンベル) 22,000  12,000  L-1099B-1
スーパーハイドロブリーズ (モンベル) 20,000  15,000  L-1099B-1
ハイドロブリーズ (モンベル) 20,000  5,000  L-1099B-1
H2No (パタゴニア) 非公開  非公開 ? 
ハイベント-D (The North Face) 非公開 非公開
オムニテック (コロンビア) 20,000  20,000

メーカーによっては、防水透湿素材の性能を公表していなかったりします。

性能が非公開だったり、公表していても透湿度試験方法が若干違うために、単純に比較できなかったりします。

(詳しい試験方法を知りたい方は、こちらのHPで確認してください。に JISL1099
 と入力すると詳細がでてきます。)

そんな中で個人で防水透湿性の性能評価をした方がいます。(そのHPはこちら

 

一所懸命に読んだらわかると思いますが、最後に

—————————————————————————-

実用上はおそらく素材の差よりアンダーウエアの差の方が大きく出るだろう。

少なくともほとんどの素材は、差をはっきりと体感できるほどの性能差があるようには、この実験結果からは思えない。

—————————————————————————-

と書かれています。

 

私の周りにも頻繁に登山を楽しんでいる方はたくさんいて、いろんなウェアを試した方が言っていたのですが、ゴアテックスとそれ以外の防水透湿素材では、体感できるほど差が無いそうです。

 

どちらかと言うと、ちゃんとしたアウトドアメーカーが販売しているレインウェアであれば防水透湿の素材にこだわるより、その作り(使いやすいか、フードがしっかり顔にフィットするか、シームテープはしっかり張られているか等)や、透湿性が生きるような重ね着(化繊の速乾Tシャツ、フリース)が重要だと思います。

個人的には、日帰り登山や富士登山くらいであれば、 スーパーハイドロブリーズのレインウェア(モンベル)ベルグテックのレインウェア(ミズノ) などの上下で1万円程度のもので十分だと思います。

 

 

それと、さまざまなネットショップで売れ筋をチェックするのもオススメです。

高性能レインウェアが型落ちで大幅に値下げされていたりして、お買い得な商品が眠っていたりします。

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富士山の初登山は2007年、以降、登山回数10回以上。また、登山用品店で4年程度勤めていた経験があり、富士登山されるお客様から同じ質問を100回以上回答してきた経験が、このサイト作成のベースになっています。私自身も様々な登山用品に触れて、使ってきているため、装備関連の情報に関しては多め、かつ具体的な商品についても紹介しています。仲間に登山のプロフェッショナルがおり、そこから得た現場の情報もでるだけ反映するように心がけています。

富士登山を楽に登るポイント

ズバリ荷物軽くすることです。軽量化することで体感できるほど登山が楽になります。富士山は登山中に天候が変わることも多々あり、安全登山に欠かせない装備もありますが、できるだけ軽量化することで本当に登山が楽になります。若くて体力もある方は多少重くても登りきれますが、ご年配の方は軽量な装備を心がけて用意されるのを強く推奨します。登山時の重い荷物の代表格として”飲み物”があります。富士登山では最低でも1リットル以上の水分を必要としますが、多数ある山小屋でも販売されていますの(価格は500mlで500円程度)で、飲み物を山小屋で購入するスタイルにすると体感できるほどの軽量化に繋がります

近年、富士山に登って感じること

WEBメディア・登山サービス(装備レンタル等)の充実により、日本人に関してはある程度情報を得て、装備も準備している方が多いように感じます。(外国人登山者に関しては相変わらず市街地を歩くような軽装備の方が散見される)。 ただ、登山者の方々を見ていて実感しているのが、

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